問題を高いレベルで定義せよvs問題を分解せよの混同
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問題を高いレベルで定義せよvs問題を分解せよの混同
問題解決において、矛盾を感じられる主張がある。それは「問題を高いレイヤーで定義せよ」と「問題を分解せよ」だ。前者は扱う問題を固めようとしているが、後者は分解しようとしている。なぜ異なる主張がされるのか。
前者は価値の探索であり、後者は価値を実現する方法である
問題定義
問題解決のプロセスは、何が問題であるかを理解することから始まる。この段階で「問題を高いレイヤーで定義せよ」というアプローチが役立つ。つまり、大きな枠組みや文脈の中で問題を位置付ける。
問題を高いレベルで定義するメリット
より抽象的なレベルで捉えることで、局所的な解決策や短期的なアプローチに縛られることなく、より根本的な解決策を見つけられる。
問題の分解
一度問題を高いレベルで定義した後、具体的な解決策を見つけるためには、その問題を実行可能なサイズや部分に分解することが有効になる。これが「問題を分解せよ」というアプローチ。全体の問題が複雑であっても、その部分を解決していくことで最終的には全体の問題も解決できる。
たとえば「オゾン層が破壊されている」状態に対して、直接的にオゾン層を修復できる方法はない。様々な原因によって結果として破壊されたからだ。これらの原因を一人の人が実行可能なまで細かくすることで社会的に実現できるようになる。たとえばフロンガスの製造禁止、使用禁止、師匠に流通するフロンの回収だ。
矛盾の解消
これら二つのアプローチは、問題解決の異なるステップでの指針として用いられるもので、矛盾しない。高いレベルでの定義は、問題の全体像を捉えるために行い、分解はその全体像に対して実行可能なアクションを決定するためのもの。