メタ制御
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マネジメントの目的は制御できる領域をいかに増やし、制御できない領域をいかに少なくするか、またはネガティブな影響弱めるか
制御
一般に、人は何か困っている時、自分が制御できる領域に注力しようとする。
ところが制御できることと、制御できないことがある。
たとえば自分自身の行動は制御できるが、他人の行動は制御できない。
他人の行動を強引に自分の思い通りにしようとすると軋轢を生む。
制御が難しいことを制御できるように無理に変えようとするとよくないことが起こるかもしれない。
制御と非制御
制御できる要素を制御変数という。
制御できない要素を非制御変数という。
非制御変数は直接制御できないが、間接的にゆるく制御できることもある。間接制御変数と呼ぼう。
他人に納得してもらって協力を得ることだ。
制御とシステムの関係
社会や組織はシステムである。システムには非常に多くの要素がある。
このシステムの要素は、制御の観点から制御変数と非制御変数に分けることができる。
たとえば自分の行動を制御できる自分自身と、直接制御できない自分以外だ。
自分自身からみると、自分が所属するシステムは、ごく僅かな制御性と大部分の非制御性からなる。
1.ごく僅かな制御性と大部分の非制御性 0.0001% | 99.9999%
制約理論
TOC(制約理論)ではシステムにおいて、ごく僅かな要素が全体のスループットを律速するという。
この全体のスループットを決める要素を制約という。ここでは制約変数と呼ぼう。
2.全体を律速する制約変数と非制約変数 0.0001% | 99.9999%
この0.0001%の要素さえ変えられれば、全体に大きな良い影響を与えられる。根本原因の改善だ。
この制約を特定し、うまく活用することが組織の命題となる。
非制御と制約の交差
ある組織にとって問題があるとしよう。
システムでは自分自身にとってほとんどが非制御変数で占められていることを思い出そう。
同時にほとんどが非制約変数であることも思い出そう。
1.ごく僅かな制御性と大部分の非制御性 0.0001% | 99.9999%
2.全体を律速する制約変数と非制約変数 0.0001% | 99.9999%
ということは、制約は自分自身が直接できる制御変数ではなく、非制御変数の領域にある可能性が高い。
冒頭の一文に戻ろう。
一般に、人は何か困っている時、自分が制御できる領域に注力しようとする。
もし自分が制御できることに注力しようとすると、確率的には部分最適に向かうことになる。
だから、いかに非制御の領域に踏み出すかが重要になる。
例えばTOCクラウド(対立解消図)は非制御の問題解決フレームワークである。TOCの少なくない技術が説得や交渉をすることを念頭に置いているのは、組織における非制御へのアプローチであるからだと私は考える。
メタ制御
制御や非制御を対象にした制御をメタ制御と呼ぼう。
制御と非制御を対象にした制御
社会や組織といったシステムでは、自分ができることを増やして制御変数を増やそうとするよりも、大部分を占める非制御変数に協力してもらうようにアプローチしなければならない。
制御性の変化の制御
制御変数や、非制御変数は様々な要因によって反対に変化したりもする。自由にできていたことが(制御)が、規制によって不自由(非制御)になってしまうことだ。
https://gyazo.com/04c61cdcd7376394da9be6b0debbb347
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参考
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「素人に技が掛からない事がある」やつ
技が、相手がある技術を持っている事を前提にしたメタ技術の場合もあるんですが
素人と呼ばれた側が「俺の知らない別の技術で立っている」という事も割とままあったりする
ダンサーの友人と柔道やった時には
凄え簡単に崩せるのに何故か投げられなかった
わしにもわからん……
多分、柔道の常識の範囲よりも、ダンサーの方が「立て直せる重心の範囲」が広いんだろうなぁと思います