『スクラムガイド』
scrumguide
スクラムガイドの文章をキーワード別に分類して並べ替えたこのドキュメントです。
Scrum Guide Reordered
過去のスクラムガイドをmecabとかかまして用語の登場回数の変遷を出してみた。更新履歴とかも対象にしたので多少誤差はあるけど、おおよその変遷の雰囲気はつかめるかもしれない。
PO/SMの元はトヨタの主査制度と『スクラム』のプロダクトオーナーの項で書かれている。
ところで、リーン思考の元として紹介される日本自動車業界の調査IMVPが~1989に行われている。
その際のカローラの主査はカローラでいえば六代目(1987年5月発売)で主査は斎藤明彦。初代主査中村健也や、カローラ族を作った長谷川龍雄と直接仕事を一緒にしていない世代。直接とは初期主査が主査として働いている様を体験していないという意味。
その一つ前の世代であれば関わってる。五代目カローラでいえば揚妻文夫(頭文字Dのハチロクの主査でもある)は中村健也と仕事をしているし、長谷川龍雄の弟子。
1987~1990あたりを境に主査制度初期の奇才天才が引退し、直接的関わりが薄くなっていた時期かな。
『スクラム』読み直してみると、ジェフのPO観と主査制度は大きく違うので、PO運用するときは注意が必要だと思った。今私が進めているプロダクトマネジメントの仕組み作りはトヨタ1985年代前の主査制度をベースにしてる。
2020の策定プロセスはステークホルダーのコンセンス会議みたいな醜悪な様子だった。
バージョン
日
英
2011
2010
2020
https://www.youtube.com/watch?v=a-b-PTl_JGw
2020年度版にリーン思考が加えられた。角さんからの紹介によると、このリーン思考はウォマックからのものではないかとのこと。ソースは下記。
Taiichi Ohno, the inventor of the Toyota Production System says everything he knows he first learned at Ford. Then all he did was go back to Japan and remove waste. The story of his work is summarized in “The Machine That Changed the World” where Womack discusses what Ohno did after he returned from studying mass production at Ford.
Takeuchi and Nonaka: The Roots of Scrum
スクラムガイド2020のアップデートについて
勝手に注釈付き参考文献
雑感
2020年は特に対外意識の観点が強く感じられて、どこかの経営学の本みたいになっていた印象がある。ポリコレ対応に消耗してしまったらしい。誤解を生まないようにしているけど、結局は誤解されてしまうので、解決できていないようだ。
江端さん曰く旅行ガイドのように使って欲しい、ルールブックではないとのことだが、スクラムガイドには「スクラムはシンプルである。まずはそのままの状態で試してほしい。」とあったり、ガイドのメタファーよりルール感がいろんなところから感じる。いっていることと成果物の整合性に疑問を感じる。
スクラムガイドが語られる文章の品質にバラツキがあるように私は感じるし、当人も語っていたが、スクラムトレーナーのトップ100な人たちがなんとかできなかったのは、彼ら自身がトレーニングを提供する完成の定義の観点から見て問題無いとされたのだろうか?
角さんとジェフの認識に齟齬がある。
スクラムも以下の書籍から多くの概念を拝借していると思われる。たとえば、工場の班長から「スクラムマスター」の概念をもらっている(Jeffいわく)。明言はないが、おそらく「プロダクトオーナー」もチーフエンジニア(当時は主査と呼ばれていた:車種のトップの人のこと)からもらっているはず。
普通ならその道で三〇年くらいの経験がなければ務まらない役割だ。これをスクラムに取り入れようと考えたが、相当する経験とスキルを備えた人はなかなかいない。そこでこの役割を二つに分け、仕事の進め方をスクラムマスターが、仕事の内容をプロダクトオーナーが管理する分担制にした。
ジェフはあまり主査制度を理解していないのかもしれない。
スクラムガイドと主査制度が異なるところ
プロダクトオーナーという役割は、トヨタのチーフエンジニアから発想を得たものだ。トヨタのチーフエンジニアは、カローラならカローラ、カムリならカムリとった一つの製品ライン全体の責任を持つ。
トヨタの名高いチーフエンジニア制度(以前は主査と呼んでいた)といえば、強い権限をもって「トヨタ生産方式」を率いるリーダーのようにイメージするかもしれない。
プロダクトオーナーが結果に責任を持つが、意思決定はチームが自分達で行う。
改訂プロセス
1-2ヶ月前に集まる
レクチャー
言っていいことと言って悪いことを言われる
今回の方針を言い渡される
方針に合わせて、メンバーが貢献する
宗教やジェンダーに関してシビアな判断をしていく
5つの指針の話は白熱して収拾が付かなくなり、結局変えられなかった。
2020指針
ITからの脱却
スクラムチームの外側に向けて組閣していく
記事
スクラムガイドの変更に伴うヤフーのスクラムの変化