クリプト関連の公共財の議論
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基本的には、技術による新たな国のあり方を考える取り組み。加速主義的にも理解される。
立場によって公共財の読みかえがある。伝統的にもそう。
現代においては、複数の多元的立場が存在しており、立場により何を支持するのかが見えてくる。
一方で、どれが正しいというよりも、イシューや立場において得られる利得がそれぞれ異なる可能性があり、
複合的に利得を調整するメタ的な視点が必要になってくる。その意味において、メタ政治的な研究も重要になる。
背景にあるのは、情報論的転回やインターネットの登場。
公共財は、競合性なし、排除不可というポイント、それにより多くの人たちが利得を得ることを期待。準公共財として、コモンズやクラブ財がある。
主にWeb3の議論では、パーミッションレスと関連して排除不可能なサービスが前面に出るため、コモンズや公共財の議論が出てきやすい。 一方で、漁場のようなコモンズは、力を持った人が乱獲すると他の人たちが取れなくなってしまう(コモンズの悲劇)。
他にも、Funnding CommonsのEvan Miyazonoは、ネットワーク財(ネットワーク効果を持った財=知識やあるタイプのオープンソースソフトウェア)について議論している。
Glen Wyleにおける『ラディカルマーケット』において、財を脱私有財にしたマーケットを考えた。
Common Ownership Self-Assessed Tax (COST:共同所有自己申告税=財産は独占である)
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政治、経済的な読みかえ
市場原理の結果としてのサービスとして提供
ビットコインの思想はこちらに近い
ピーターティール、『Network State』by Balaji Srinivasanはこちらに該当
イーサリアムは設計者としてはこちらに近い
『Ethereum is a protocol for human coordination』
動員を容易にする時代においては、悪意を持った動員がリスクとなるし現状様々な詐欺がある。
デジタル公共財を提供するが、一方で内部でも多様な立場がありうる
クリプトにおいては、ブロックチェーンにおけるガス代とその分配。
分配機能を政府を介さずに、市民に委ねる方法としての寄付(=人々に求められている指標)がある。
批判: ビルゲイツなどの大富豪が影響力を持ちすぎる
ネットワーク効果の側面
政府は市民のコンセンサスに従う。
AIに人間の意思を伝える AI alignmentと分散型オラクルはパラレルな議論
gitcoinなどは分配の対象を市民に委ねつつ、1人の個人による市場の独占を制限する仕組みを導入
QF
利害調整としてのパレートピアン=パレート最適な政府
人をcoordinationするための領域と足りない領域に対するAIによるサポート。
Glen Wyle、オードリータン、Vitalik Buterinはこちらに該当
一般意志2.0 by 東浩紀は、一般意志の可視化としてのインターネット(例: ニコニコ動画)と熟議のハイブリットを言及している。
濱田もシンパシーとしてはこちらだが、他の主義が同時に成立する領域が存在することも検討する必要がある。
3. シンセティックテクノクラシー
人間不介入主義的
デジタルデモクラシーでは政府は市民のコンセンサスに従う。
ということは政府は、市民の意志を集約する存在であれば良いので、AIで代替するという発想が出てくる。
一般意志2.0における人間的メタ認知と無意識の表出としてのニコニコ動画
落合は2023年に望ましくない未来として言及
日本におけるデータやAIを自然的存在とみる考えは『デジタルネイチャー』(落合陽一)という単語によく表現されている。
これは情報論的展開の一例
4. 社会的共通資本 社会的共通資本.icon by 宇沢弘文 や オストロムなど デジタルデモクラシーやリバタリアニズムとはレイヤーが異なる。より財の領域
だが、コモンズの悲劇回避としてのインセンティブ設計が考慮されている。
その意味で、デジタルデモクラシーと相性が良い。
なぜデジタルデモクラシー等においてサイエンスが重要になるのか?
計量主義 / 透明性 / 介入主義 / 実験主義 /
デジタルガバナンスにおける一つのインフラ
別の観点でもEBPMはそのような傾向がある。
オープンネスももう一つの観点
効果の公平性、透明性
実際Arnold Venturesなどは、研究の透明性を担保するCenter for Open Scienceを支援している。
以上の2点で、ブロックチェーンとも相性が良い。
ブロックチェーンはオープンネスを担保、計量可能性
一方で管理コストや、解析コストが高くなりがちでいかに下げるかが重要になる。
旧来の意味でのイノベーション発見装置でもある。
Ethereumことワールドコンピュータはデジタル公共財のために産まれた。歴史振り返りと今後について by 高木さん