3つの政治イデオロギー
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それぞれの立場はそれぞれ特定の領域においては正しいが、現実には複合的にそれぞれの思想に基づいた行動を行う?
「コーポレート・リバタリアニズム」テクノロジーを用いて官僚主義や集団組織、抑圧から個人を解放することを目指す起業家主体
「デジタル・デモクラシー」多様性があり、分散したコミュニティが平和的に共存してコラボレーションを強化
「シンセティック・テクノクラシー」汎用人工知能の進化とシンギュラリティによって人類が直面する課題を解決できると信じる
ストラテジーゲーム『シドマイヤーズ シビライゼーション VI』によれば、21世紀は3つの政治的イデオロギーが競合しており、わたしたちの活動は「デジタル・デモクラシー」に分類されます。
テクノロジーを用いて官僚主義や集団組織、抑圧から個人を解放することを目指す起業家主体の「コーポレート・リバタリアニズム」や、汎用人工知能の進化とシンギュラリティによって人類が直面する課題を解決できると信じる「シンセティック・テクノクラシー」に対して、デジタル・デモクラシーは多様性があり、分散したコミュニティが平和的に共存してコラボレーションを強化していくことが特徴です。
ここで重要なのは、テクノロジーとイデオロギーは表裏一体であることです。わたしたちの社会は膨大なリソースを投資して技術を発展させていますが、どのような技術に投資するか、その優先順位をつけることが大事なのです。 例えば、AIは集中化を可能にし、トップダウンのコントロールを強化し、独裁政権に力を与えると考えています。AIにリソースを投入する選択は、その過程で民主主義の基盤を破壊するかもしれません。また、クリプトの研究は社会制度からの離脱や、社会組織が協力し合う紐帯を市場や金融システムに置換することを目指してきました。それゆえに、Web3の主な支持者である加速主義に傾倒する人々は、民主主義の根幹である集団組織の破壊を試みているように見えます。これらの技術やイデオロギーは、どれも民主主義に敵対的です。