大衆
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ここでの「大衆」は階級ではなく、生き方の問題を指してる
心理的構造
⑴生は容易で余裕があり、悲劇的な制限も無いとの生得的かつ根源的な印象。そこから一人ひとりの平均人の内部に支配と勝利の感覚が見出される
⑵自分の道徳的ならびに知的資産を良きもの・完璧なものだという自己肯定へと向かわせる。なので外部からの示唆から閉ざされる
⑶凡庸な意見を「直接行動」様式に則って主張し、あらゆることに介入する 大衆の活動範囲は広がっている
貴族とは、リベラリズム(自由主義)を身につけている人
私にとって貴族とは、常に自己超克しようと努力する生、あるいは既存の事故を超え出て、自らに義務や要求を課することへと向かう生のことである。こうして高貴なる生は、凡俗もしくは不活性な生の対極に位置づけられる。(p140)
オルテガは大衆が群衆であるから、ではなく「不活性」だからという意味。
大衆の基本構造は自己閉塞性と不従順さでできている。(p142)
むしろ現代の特徴は、凡俗な魂が、自らを凡俗であると認めながらも、その凡俗であることの権利を大胆に主張し、それを相手かまわず押しつけることにある。(p74)