情報やアイデアの記録の仕方(メモ)について
最終更新日:2022/08/05
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Q.創作にあたって得た気づきや学びを、どのように管理していますか?(メモをとる際に意識していること、記載項目、管理に使用しているソフト等)
Q.得た知識を忘れないための記録
湧き出たアイデアの記録
など普段のメモは何の媒体を利用していますか?(紙、PCアプリ…)
ふたつあり、ひとつはAndroidのメモ帳アプリ「ColorNote」です。
メモを色で分類できる以外の大きな特徴はないすごくシンプルなメモアプリですが、クラウドバックアップとか自動保存とか(あとデスクトップ版との同期とか)細かい機能が便利で、かれこれ9年くらい使ってます。(ColorNoteのデスクトップ版はかなり使いづらいのでデータをPCに持ってくるときだけ使ってます。)
ColorNoteは画像が添付できず文字だけなので、基本はテキストで完結する情報の記録に使っています(思考のメモ、コード進行のメモ、アイデアメモ、歌詞メモ、パクりたい音楽、ラッパーの踏んだ韻etc……)。散歩中に思いついたこととかをパッと記録するのにすごく便利です。
スマホのこのメモ帳の使い方は主に三通りで、「アイデアメモ」「考え事メモ」「収集メモ」です。
アイデアメモ
アイデアメモは作品のアイデアについてのメモです。
メモ帳に「アイデアストック」というページを作っていて、そこにまず作品になるかわからいないアイデアの断片をひたすら貯めています。このとき、「こう書いとけば未来の自分には伝わるでしょ笑」と未来の自分を過信しては絶対にダメで、必ず何に着想を得て思いついたかとか、思いついたときにどんな音楽を聞いていたかとか、「これをパクるイメージで考えました」みたいなリファレンスをできるだけ詳細に書いておく必要があります。じゃないとメモったはいいが何も思い出せずせっかくのアイデア集が怪文書になります。
そして「これは作品になりそう」と思ったらアイデアストックからは卒業し、個別ページを立てて内容をくわしく詰める、というやり方をとっています。
考え事メモ
考え事メモは作品アイデア以外の、考えたことや感じたこと、思いついたことを記録するメモです。
考え事メモをとる際に気をつけているのは、極力メモを分散させないことです。というのも、メモのページを細分化すると「この思考はどのメモに書くのが最適か?」という分類作業に脳のリソースを持っていかれ、なにか思いついてからメモるまでにラグが生じるからです。なので、「一旦分類せず全部ここに突っ込む!!」という乱暴さが、メモを続ける上では重要だと考えています。
試しに、サンプルとして去年の考え事メモを二ヶ月分載せてみます。「この月の考え事は全部ここに書く」というページをひとつ作って、そこに思いつきのメモとかTwitterに書いたこととか友人とチャットでやり取りした思考とかを全部突っ込んでいます。
考え事メモを続ける上でとにかく書くまでの障壁を減らす、というのは超重要で、そのために書き先もひとつに絞り、メモにはタイトルも付けずその日の日付だけを書くようにしています。タイトルつけるの、大変なので。
収集メモ
収集メモは、なにかを収集して分類するメモです。
コード進行とか、映像の表現手法とか、良いネーミングとか、いろんなものをメモ帳に蓄積しています。
収集分類する上で重要なのは、集めるフェーズと分類するフェーズを分ける、ということです。
例えば、映像手法の分類をやろう、となった場合は、まず日々映像作品に触れて「良い!」と思ったものを片っ端から収集するフェーズを作り、そしてある程度集まったら今度はその中で同じ手法が使われているものをグルーピングしていくフェーズを作る……といった具合です。
これも試しに手元の映像手法の分類・収集メモを公開してみます。本当にまだ未整理で分類も収集も甘いのでそのうちちゃんと完成させます……
もうひとつの主力メモ帳はご存知「Scrapbox」です。
こことは別に個人的に使っているScrapboxのプロジェクトがあり、そこは2022年8月時点では3342のページが立っています。
記録している内容は「全て」です。考えたこと、読んだ本、日報、良いコード進行、試した手法の記録、好きなイラストレーター、シナリオの手法、良いキャラデザ、映画の構図、面白いツイート、など、とにかく「これ記録したほうがいいな」と思ったものを全て記録しています。
私のプロジェクトページは貼れないのですが、数々のScrapboxジャンキーの方々のプロジェクトを見るとこのツールの真の使い方がわかるかと思います。
Scrapboxはとにかく雑多に、たくさんページを立て、それらを相互にリンクすることで巨大なリゾームを作ることに価値があります。
Scrapboxのいいところは階層構造をとってないところですね。これは先ほどの分類の話にも通じますが、このトピックがどのジャンルに属するか、とかは考えずにとりあえずページを立てて書き始められるので、例えば米津玄師の「感電」がのページを作ったとき、階層構造があるとそのページは音楽の話か、映像の話か、あるいは言葉の話か、みたいにトピックで分類する必要が出てきますが、Scrapboxはその辺考える必要がないので楽です。何の話題だったかは後で(リンクしながら)考えれば良い。