現実を定義する
現実を定義することは基本的に礼に欠けた行為であり、心理的虐待のもととなるものです。 それは、相手の経験を無効にすることでその人を辱め、 自分の考えや気持ちを信じられなくすることで自信を失わせてしまうのです。極端に言えば、 現実を定義することは、 相手に意図的に認識への不信感を抱かせ、 それによって自制心、 自信、価値観を自信喪失、不安、羞恥心にすり替えるガスライティング (心理的虐待) です。 軽微であろうと極端であろうと、現実を定義することはどんな時でも相手に対して失礼で有害な行為です。 また、私たちは自分自身の現実と集団としての現実を定義することがあります。 例えば、 他者はもっと不幸だから私は落ち込むべきではないと自分に言い聞かせるとき、 あなたは自分の現実を自分自身で定義しています。 そして、 人種差別はもはや存在しないと主張するとき、 有色人種がそのような主張とは正反対の体験をしていると声を上げたとしても、マジョリティである白人文化が現実を定義します。 そして、 ロブスターが沸騰した鍋から出ようとするのは、痛みから逃れようとしているのではなく、単に本能的な反応を示しているに過ぎないと人間が主張するとき、人間という集団が動物の現実を定義していることになるのです。ヴィーガンとノンヴィーガンのためのコミュニケーションガイドブック メラニー・ジョイ 47ページ