善意に解釈する
劇的に異なった考えを持つ人と出会ったら、 その人が無知か、 狂っているか、 邪悪だと思ってしまうこともある。 が、この傾向には抗おう。 代わりに、 物事を別の視点から考えているのだ、とか、 彼らが持ちうる最良の情報にもとづいて行動しているのだ、といったように考えるようにすることだ。 彼らも善いことをしようとしているのだが、コミュニケーションがあまり上手ではない 〔のでそのことが分かりにくい〕、ということのほうが、実際に無知か狂っているか邪悪であることよりもずっと多い。話が通じない相手と話をする方法 ピーター・ボゴシアン ジェームズ・リンゼイ・位置689 会話のパートナーの意図や動機は、 実際よりも悪く見積もってしまいがちだ。 例えば、 ほとんどの共和党支持者は貧乏人に関心がないというのは端的にいって事実ではない。 そうではなく、共和党支持者は、 雇用創出による機会の「トリクルダウン」 と、 そうした愛の鞭こそが人々が自分たちの手で貧困から脱出するためのやる気を起こさせるのだという仮定のもとで動いている、といったほうが正確だろう。 この枠組みの中だと、 高収入者に対する減税は、経済的に不利な状況にある人々へのトリクルダウンが起こる機会を増やしているのだ、ということになる。 ここで重要なのは、それが正しいのか正しくないのかではない。重要なのは、彼らの意図が悪い現状を改善することにあるということだ。 これは多くの民主党支持者が想定しているよりもずっといい動機だろう原注41。話が通じない相手と話をする方法 ピーター・ボゴシアン ジェームズ・リンゼイ・位置700