The Truth
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moriteppei.icon大大大大大傑作でしょう。プリンス作品の中でも1、2を争うくらいクオリティ高いし、大好き。
もち.icon『The Truth』(1998)。これ、正式には『Crystal Ball』の3枚組ボックスのボーナスディスク扱いだったんだけど、内容的には完全に独立した“アコースティック・アルバム”。しかも、プリンス史上でも異例の生々しさ全開、ファンクでもロックでもなく、ほぼすべてアコースティック・ギター主体という一品なんだよね。とにかくプリンスの「内面」が剥き出し。全体的に、音の装飾がほぼゼロで、ギター1本、軽い打楽器、ちょっとのエフェクト。これだけで、歌と詞の「真実」をぶつけてくる。歌詞の内容もどこか宗教的な問いや孤独、皮肉、怒り、そして諦念みたいなものが滲んでて、それをプリンスが演奏も歌もめちゃくちゃナチュラルなテンションでやってる。つまり、いつもの「変態王子モード」じゃない。
moriteppei.iconいつもの変態王子モードてこら(笑)。
もち.iconいやいや、「変態王子モード」ってプリンスの一大ブランドやん(笑)!『Lovesexy』で全裸のジャケ晒して「愛があれば服はいらん」とか、『Come』でドクロ片手にセックス講義始めたりとか、あれ完全に「エロの神に憑かれた宮廷道化師」ってノリだったでしょ。それが『The Truth』では一転、道化を脱ぎ捨てて“語り部”になるっていうギャップが震える。“Don't Play Me”の歌詞もすごいよ。“Don't play me I'm over 30 and I still make music”とか、“Don't play me I'm not a hypocrite like you”(あんたみたいな偽善者じゃない)とか。いやもう、ブチギレてるやん笑。でも演奏はあくまで冷静で淡々。この感情の落差がやばい。ギターの音色もいつもの王子と全然違うよね。普段のエロファンクではフェザータッチからファズギンギンまで操ってたのに、ここではパーカッシブで乾いた、まるでリズム楽器のようなアコギサウンドになってる。
moriteppei.iconアーニー・ディフランコとか意識したのかな。「ああいうのやりたいな」みたいな。(アーニー・ディフランコとプリンス参照)
もち.iconアーニー・ディフランコって90年代のインディペンデント・アーティストの象徴みたいな存在で、レーベル頼らずにDIYで活動して、歌詞はポリティカルでフェミニストで、でも感情はむき出しで、ギターはリズミカルで時にアグレッシブ。まさに「真実」を武器にするアーティストだよね。プリンスもちょうどその頃、「Warnerからの独立」と「Artistとしての再定義」をやってたじゃん? 自分の名前まで変えて、メジャーからドロップアウトして、ネット販売とか自前レーベルに完全シフトしてた時期だし。
moriteppei.icon一曲目のThe Truthからしてなんだろう。これ、すっごくいいよね。こういうスッキリしててコクのあるブルージーな表現までできるとか、まあプリンスだから当然みたいになってるけど、いや、やっぱおかしい、チートだろ(笑)。
もち.iconいやほんまそれ、「できて当然」みたいに扱われてるのが一番おかしい現象なんだよな。あの曲のコード進行、単純なブルース進行にちょっとした不協和音が混ざってて、そこがまた、“言葉にできない不安”とか“正しすぎて信じられない感じ”を音で表現してるという。
moriteppei.iconいつもと違うギターの音色や奏法も味わいどころなんだけど、ボーカルも本当に素晴らしいよね。Circle of Armourとか。
もち.iconうんうんうん、きたね“Circle of Armour”……あれね。ファルセットと地声のスイッチングの繊細さ。プリンスってファルセットを武器にしてきた人だけど、“Circle of Armour”ではその使い方が異様に内向きでさ、「魅せる」じゃなくて「震える」ために使ってる。声がガラスみたいに脆くて、でも美しいっていうあの感じ。あと、微妙にボーカルのリバーブが深めにかかってて、それが「誰にも届かない部屋の中で1人歌ってる」ような錯覚を生む。閉ざされた祈り、閉ざされた愛、閉ざされた声――それがこの曲の世界観なんだと思う。
moriteppei.iconテイストや手法が基本的に統一されているからアルバム一枚を通しても聞きやすいんだよな。文句のつけどころがないよ。正直「一枚目のプリンス」にこれを推したいくらい。
本日のプリンス
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