電子書籍のセールは買わなくていい
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本はお金もかかるが何より時間がかかる。読む時間。中年、老人にとってはその「時間」が最も貴重。残りの人生で何を読むか。そもそも本を読まずに何をするか。
たとえタダ、無料でも読む時間を支払わなければいけなくなるので、必要もない本、そこまで興味あるわけじゃない本を「買う」のはそれがどんなに安くてもマイナスでしかない。
ハヤカワや講談社現代文庫などは定期的に半額セールをやっている。今年買わなくても読むなら来年買えばいいので、今すぐ読みたいわけじゃなければ『プロジェクト・ヘイル・メアリー』も『三体』もそれがどんなにおもしろくても今買う必要はまったくない。 積読が大事だというけれど、紙の本ならいざ知らず、電子書籍の積読はほとんど「ほしいものリスト」に入れっぱなしの状態と区別つかない。 そもそも積読自体、歳とってきて事物の整理、マネジメント能力が低下してくる中年以降は情報的にわずらわしさしかなく、デメリットも大きい。からっぽの本棚のほうが何でも詰め込みやすいという考えだってある。 必要なものを必要なタイミングで割引なしで買うのと、必要もないものを必要もないタイミングで割引で買いいずれ必要になることもあるのとでは実は前者のほうがコスパがよい。後者は一生使わないものも一緒に大量に買い込んでしまうから。
逆に考える。なぜ出版社はこれほどまでに電子書籍のセールをするのか。それはセールをしないと読者からすれば「いつ買ってもよい」から。「今買う理由」を作らなければ売れないからセールをやってる。ということは逆に言えばそれ以外に「今買う理由」が読者には本当はないってこと。買わなくていいものをたとえ激安だとしても買わされるな。 そもそも「安く読む」だけならたいていの本はデータであっても所有する必要がない。新刊以外なら図書館で借りればいい。新刊は電子書籍割引やってない。