「光る君へ」第32回「誰がために書く」
公式サイトの第32回まとめ:
寛弘2/1005年
夜、公卿たち
「一条天皇と、亡き皇后・定子の遺児・脩子内親王の裳着が行われた」
おっきくなって
彰子も参列
敦康も
伊周がやってきた
「一条天皇の、亡き定子への執着は強く、未だ公卿に復帰していない伊周を、大臣の下、大納言の上に座らせるよう、命じた」
道綱の前に立つ
見上げて、目を伏せて泳がせて、左を見る
正面を向いたままの実資
伊周の方を見ている?斉信
一人挟んで、呆れ顔で兄を見上げる隆家
隆家はこっちにいるんかい
行成もその隣りで伊周を見ている
見下ろさず前を見たまま「譲られよ。」
「えっ? ここに入るの?」口に出してくれる道綱
実資を見る
斜めに見上げてから不満げに立つ実資
他の公卿たちも立ってずれる
空いた席に腰を下ろす伊周
道長がやってきた
「帝のお出ましでございます」
一同、平伏
座に就く帝
立ち上がる脩子
「一条天皇は、表向き、伊周の昇殿は、脩子内親王の裳着に参列させるためとしたが、真の目的は、道長への牽制であった」
裳を広げる
道長が腰結い
持仏にお花をあげるまひろ
ホーホケキョ
いとさんと一緒に手を合わせて拝む
「暖かくなってきたわね。母上も、春がお好きだった」「そうでございましたね」
そこにガタガタンと物音
きぬさんの怒鳴り声「ああもう我慢できない!」
「俺が何をしたっていうんだよ~」水桶?を持って困っている乙丸
きぬさんの方は野菜をザルに並べて縁で干してたのかな?
「それもわかっていないところが嫌なのよケチ!」あるよねそういうこと
乙丸、見られていることに気づいた「あっ、お方様ぁ…」
助けを求めている?
「情けない顔してどうしたの?」容赦ないこと言ういとさん
きぬさん、水桶の取っ手と乙丸の腕をひっつかんで、まひろたちの前に引っ立ててきた
「この人、紅を買おうとしたら、そんな余計なものを買うなと言ったんですよ! わたしは京に来てから、紅も白粉も一度も買っていないのに」
「だから、もう、わたし越前に帰ります」実家に帰らせていただきます!
手に職があると強いよなやっぱり
「えっ」それはまひろも困る「乙丸、そうなの?」
「わたしは…」「こいつが、美しくなって、他の男の目に、留まるのが、怖いのです」「こいつは、わたしだけの、こいつでないと嫌なのです」訥々と
「だったらそう言えばいいじゃないかうつけ!」「ごめんよお!」「…もーお!」
両手で乙丸の頬を挟むきぬさん
何を見せられているんですか?
顔を見合わせるまひろといとさん
部屋に戻る二人
戻るというか、持仏のある部屋は通過してるな
「お方様と亡き殿様も、よく喧嘩をなさいましたね」「火取りの灰を投げつけたりなさって」一生言われそう
「そんなことあったかしら?」「亡き殿様とお方様の大喧嘩で、あれに過ぎるものはございませんでした」
今では笑い話
まひろは文机の前へ
紙を一枚
「あ…先だって、左大臣様にお渡しになった物語はどうなりましたの?」
墨をすりながら「あれからお返事はないわ。きっと、帝のお気に召さなかったのでしょう」
「そうでございますか…よいお仕事になりそうでしたのに…」
「でもあれがきっかけで、このごろ書きたいものがどんどん湧き上がってくるの」
「はあ…」いとさんはそういうのに共感してくれるタイプじゃないよ
「帝のおためより何より、今はわたしのために書いているの」
帝や中宮のために物語を書く、というので支給された紙を、自分のために使っておるぞ
「それはつまり、日々の暮らしのためにはならぬということでございますね」実際的ないとさん
いとさんが気を回してくれなかったらこの家の日々の暮らしはどうなっていたやら
まひろ、無視という手段を取る
まあ! という表情で去っていくいとさん
どの部分を書いてるのかなー
前の行は「なん源氏の君は…」って見えるけど
一枚書き上げて文箱へ
「脩子内親王の裳着から数日後、道長は、土御門殿で漢詩の会を催し、伊周と隆家を招いた」
道長がやってくる
公任と隆家
斉信と行成
伊周
みんなで頭を下げて迎える
奥の座に就いた道長に向き直る伊周
「わたしのような者までお招きくださり、ありがたき幸せに存じます」
道長をみつめる公任、伊周から道長に視線を移した?隆家
なぜちゃっかり隆家までそんな顔をしているので?
斉信と行成も道長を見る
巻き込まれる公任たちはたいへんだ
「楽しき時を過ごしてもらえれば、わたしも嬉しい」
副音声「歌をしたためた紙が、読み手のもとに集められる」
「儀同三司、藤原伊周殿」
「春帰りて駐(とど)まらず、禁(た)え難きを惜しみ…」
ここから伊周の声「枝は、花を落とし。峰は、視界を遮るように聳え。霞は色を失う」
「春の装いはもろくも崩れて。谷は静かに、鳥のさえずりも消える」
「年月(としつき)は移ろい、わが年齢(よわい)も、次第に老けてゆく」
「残りの人生、天子の恩顧を、思う気持ちばかりが募る」
この漢詩は実際に残ってるやつなのかな
なんか虚空を見上げている伊周
廊下を帰っていく公任、斉信、後ろに行成
被け物を肩にひっかけて
この構図前にもあったな
斉信「まことに健気な振る舞いであったなあ、伊周殿は」
公任「いやいやあれは心の内とは裏腹であろう」
斉信、驚いた顔で立ち止まり、行成に「そう思うか?」「…はい…」「うっかり騙されるところだった」
案外素直ですね?
公任「それより大したものだ道長は」行成「まことに…」
斉信「帝が伊周殿にお心を向け始めておいでだが、わたしは、全く焦っておりませんよ、という風?」
自分の解釈が合ってるか不安になって確認したの?
公任「敵を広い心で受け留める器の大きさだ」
清涼殿
「伊周を陣定に参らせたい」
顔を上げる道長
「そのように皆を説き伏せよ」
「…恐れながら。難しいと存じます」「陣定は参議以上と定められておりますゆえ、誰かが身罷るか、退かねば、ありえませぬ」参加資格と定員があるか
「そなたならば如何様にもなろう」まあ天皇一人に皇后を二人ねじこんだ実績がありますからねえ
「難しいと、存じます」
「朕の強い意向とすれば皆も逆らえまい。されどそれでは角が立つ。異を唱える者も出よう」
「ゆえにそなたの裁量に委ねておる」「朕のたっての願いだ」
独裁にしようと思えばできるんだぞ? と言ってる?
でもそれは自分でもやりたくないんだろうな
道長、溜め息を隠そうともしないものの「難しきことながら。………諮ってみましょう」
「よしなに頼む」立ち上がる
「お上」「過日、差し上げた物語は、いかがでございましたか?」
帝、ちょっと複雑な顔をしたかな?
口に出しては「…ああ…忘れておった」
廊下を力なく下がる道長
読んだ上で気に入らないのもあれだけど、読んでもいないっていうのもあれだな
本当に読んでないのかどうかもわからないし
これから読まれるんだとしても胃が痛いかな?
乙丸と百舌彦が庭に並んで立っている
頷き合う二人
乙丸は中の様子が気になるらしい
覗こうとして百舌彦に止められる
ここの百舌彦の動き好き
こっち! ここにいるの! みたいな
室内では向き合っているまひろと道長
「帝に献上したあれは…」「…お心に適わなかった」
落ち着いているまひろ「力及ばず、申し訳ございませぬ」
驚いた様子の道長「落胆はせんのか?」「はい」
「帝にお読みいただくために、書き始めたものにございますが。もはやそれはどうでもよくなりましたので、落胆は致しませぬ」「今は、書きたいものを書こうと思っております」
帝にお読みいただくためだから最高級の紙を支給されたはずなのでは?
まあ本音は愛しいまひろのためだからでしょうけども
帝に対して「もはやそれはどうでもよくなりました」ってすごいこと言ってない?
「その心を掻き立ててくださった道長様には、深く。感謝いたしております」
道長、別にそういうつもりではなかったのでは
「それが。おまえがおまえであるための道か?」物わかりがいいですね?
発注した物語は注文通りにできあがってこなかったし、どうでもいいとか言われたところなんだけど
「さようでございます」
副音声「微笑む道長」大好きなんですねえ!
まひろ執筆中
柱に寄りかかって、書けた分を読んでいる道長
推敲なし?
「源氏の君は、お上が常に、おそばにお召しなさるので、心安く、里住まいもできません。心の中では、ただ、藤壺のお姿を、類いなきものなしと、お思い申し上げ、このような人こそ、妻にしたい。この人に似ている人など…」
「類いなきものなし」って合ってる…?
と思ったタイミングで道長がまひろの方を見たから笑っちゃった
道長は「類いなきものなし」に引っかかったわけじゃなかろう
「桐壺」の終わりの方だ
最初に渡したのはどこまでなんだろう?
道長、まひろをみつめる
「俺が惚れた女は。こういう女だったのか…」
道長、もう大河始まって8ヶ月なのでいちいち惚れ直さないでほしい(笑) #光る君へ 書き続けるまひろ
内裏を歩いてくる公任
「辞表を出した公任に翻意を促すため、一条天皇は、公任を従二位に昇進させた」
「この辞表作戦を指南したのは、実資だった」辞表作戦
歩いてくる実資
「実資様。このたびはまことにありがとうございました」
実資もニヤニヤ「辞表は、うまく、効いたようだな」「実資様の、お導きのおかげにございます」
実資もカタいようでいてそういうところあるよね
「ただのごね得ではないか」斉信登場
「帝のお心も、たわいないものにおわすな」不敬なやつめ
「従二位(公任)、従二位(斉信)、正二位(自分)」と順番に指す実資
公任も「従二位、従二位、正二位」
「正二位」で実資も声を揃えた
実資「従二位、従二位、正二位」公任「正二位」
何をやってるんですか?
藤壺
彰子のそばに敦康親王もいる
壺を床に置く道長
「では、親王様。これはいかがでございますか?」
矢を投げ入れてみせる
四本中二本入った
敦康くんが顔を輝かせて見てる
「親王様、左大臣殿にお礼を」ちゃんと親代わりしてる彰子
「うれしくおもう!」「畏れ入り奉ります」
座ったところで「帝のお渡りにございます」
彰子、ちょっと目を瞠った?
慌てて帝の来る方を振り返る道長「お渡りのお触れはあったのか!?」「いいえ」「エッ!?」
「さあさあ、片づけよ片づけよ」と言ってるバックに帝が見えてるねえ
さっき彰子がいた畳の上に座す帝
彰子は帝の右手に下りて、敦康と並んで頭を下げている
「ここでお顔を拝せるとは。ご機嫌麗しく」「うん」
「おかみ、これを左大臣にもらいました!」壺を抱えてご機嫌で報告する敦康くん
そんなに喜んでもらえるとあげた方も嬉しいよ
「よかったな」微笑む帝
「おかみもご一緒にあそびましょう!」
ちょっと舌足らずだから「あーそびましょー!」って感じ
すごく楽しそうだ
遊んでくれる父上でよかったねえ…
父上の母上は「今度またね」「いつかです。」だったよ
「お上。」彰子が話しかけようとすると、帝は目を逸らす
おまえ…
乳母「親王様。書のお稽古の刻限にございます」
「やだ」「行っておいで」「…はい…」壺を置いて、頭を下げて去っていく敦康
道長も「これにて、御免を被ります」
と思ったら「待て。」「はっ」
「読んだぞ。」「…ぁ…」すごい掠れてますね!
「あれは。朕への当てつけか?」「そのようなことはございませぬ」早口だなあ
のちのち帝もまひろの人となりを知って、「まさかあんなのを書いてくるとは思わなくて左大臣も困ってたんだろうなあ」とわかってくださるかもしれない!
しばし沈黙
生きた心地がしなかろうなあ
彰子も困ってない?
「ところであれを書いたのは誰なのだ?」おっ来た来た
「前越前守・藤原朝臣為時の娘、まひろにございます」「以前、帝にお目通りが叶ったと、伺っております」
「ああ…あの女であるか」おお、全然考え込まなかった
「唐の故事や仏の教え、我が国の歴史をさりげなく取り入れておるところなぞ、書き手の博学ぶりは無双と思えた」
めちゃくちゃ褒めてない?
さっきの「ああ」には「あの新楽府を読んでいた女か、なるほど」という気持ちが含まれていそうだ
「その女にまた会ってみたいものだ」
彰子のカットがここで挟まる
仮にも妻の前で、別の女に会いたいって言われちゃうのねえ…
「すぐにも、藤壺に召し出します」
「会うなら。続きを読んでからとしよう」「続き、ですか?」なんで知ってるの? っていう?
微笑んで「あれで終わりではなかろう。」
「…はっ。承知仕りました」
自分だけが読めるんだったのに!(違)
ずんずんと道を行き、まひろの家へ
庭で掃除をしていた乙丸が、慌てて「姫様~!」と呼びに行く
部屋にいた為時もそれを聞きつける
簾の影から覗いてびっくり
早足に出てきて座るまひろ
道長、勝手に上がってまひろの前へ
為時が見てる
「中宮様の、女房にならぬか?」「…は?」そりゃ話が見えないよ
「この前、お気に召さなかったようだと言った物語だが」乗り出して「帝が、続きを読みたいと仰せになった」
まひろ、もうそういうのいいし…みたいな反応だ
「何だ。そのどうでもよい顔は」お、素っぽい
「続きをお読みくださいますなら、この家で書いてお渡しいたします」なんでそんなに雑なの?
読者が続きを読みたいと言ってるのに何だその態度はコラ
帝の権威とかどうでもいいし~と思ってるのかもしれないけど帝どうこうじゃなくて読者だぞ! 読者!
想定読者に想定通り刺さってるのに!
「それでは駄目なのだ」「帝は博学なおまえにも興味をお持ちだ。中宮様のおそばにいてもらえれば、帝がおまえを目当てに藤壺にお渡りになるやもしれぬ」
「…おとりでございますか」「そうだ」非常に不本意らしいまひろ
間者だったりおとりだったり
「娘と離れがたければ、連れて参れ。女童として召し抱える」まひろ、賢子のことなんて思い浮かんだかな?
「考えてみてくれ」立ち上がる道長
「まひろさん?」「殿が何故まひろさんをご存じなのですか?」夕餉かな
「公任に聞いたのだ。おもしろい物語を書くおなごがおると」
予告で視聴者を震撼させた質問に粛々と答える道長
「へえ~…」このとき倫子の顔が映ってないのがちょっと怖いんですけど!
「帝は、そのおなごが書いたものをお気に召し続きをご所望だ」「まあ!」向き直る倫子
「藤壺にそのおなごを置いて、先を書かせれば、帝も、藤壺にお渡りになるやもしれぬ」
ちょっと見え透いてますけどね
「名案ですわ、殿! さすが」嬉しそうに身を乗り出して、お酒をつぐ倫子
「そか。倫子がよいなら、そう致そう」なんか抜け目ないというか何というか
「これが最後の賭けだ」「はい」
「まひろさんのことは昔から存じておりますし、わたしも嬉しゅうございます」
まひろは為時と夜の縁で相談
「この先のことを考えますと…わたしが藤壺に上がり、働くしかないと思います」
「わしとて、まだまだ働ける。年寄り扱いするでない」
「されど、帝の覚えめでたく、その誉れを持って藤壺に上がるのは、悪いことではないぞ」鳴り物入りだものね
「女房たちも、一目置こう」それはどっちに転ぶかわからないけど
「ただ…賢子のことが」あら気にしてるの?
「賢子のことは案ずるな。わしもいともおるゆえ」祖父母(ほぼ)に預けられると本当助かるよな
「左大臣様は、藤壺に連れてきてもよいと仰せなのです」
あのー藤壺にいるとそのうち倫子様にみつかるよ…?
倫子様は「どうしてかしら、殿に似ているわ」ってきっと気づくよ
「内裏は華やかなところであるが、恐ろしきところでもある。おまえほどの才があれば、恐れることもあるまいが、賢子のような幼子が暮らすところではない」
「そうですね」「賢子は父上に懐いておりますので、わたしが…いなくても、平気かもしれませぬ」
為時に妬くなや
火をつけるところまで追い込んでしまった賢子から
「任せておけ。母を誇りに思う、娘に育てるゆえ」
カメラに向かってまっすぐ歩いてくる賢子
あまりにも真正面から来るからイメージ映像かと思ったら違った
まひろはやっぱり執筆中
その隣に立つ賢子
気がついて「どうしたの?」
「母上は。わたしが嫌いなの?」
驚いて筆を置き、向き直る「そんなことありませんよ。大好きよ」
筆を持ったままじゃなくてホッとしてしまった
ちょっと目を伏せてから「大好きなら、何故内裏に行くの?」
ちょっと返事に困ったらしい「賢子も一緒に内裏に行く?」
それは違うんだよまひろ…_(:3」∠)_
賢子が大好きだとしても、内裏の方がもっと大事だと言ってますわよ…
またちょっと目を伏せて「行かない。じじがかわいそうだから」
「じじではありません。おじじ様でしょ」ほらすぐそういうことをさあ!
「行かない!」そりゃこうなるよ
ちょっと前に出て、たぶん賢子の両手を取った?
「お休みの日には、帰ってくるから」
「さみしかったら月を見上げて。母も同じ月を見ているから」
それが通用するほどの積み重ねがこれまでにあるのかなあ…
「行かない!」行ってしまう賢子
月のことは完璧にスルーされた
まひろはこれから基本的には内裏にいるとなると、賢子はここで、まひろと同じくらいの年齢で「母を失う」んだなあ
(次回帰ってきそうな気配があるけど)
賢子は「内裏か私か」の二択を聞いているのに「一緒に内裏に来る?」というまひろの答えは内裏優先で完全に悪手。以降、三度繰り返された「行かない!」の本音は「私と一緒にここにいて」なのですが、まひろは最後まで気づかかず。どう言い繕おうと、賢子は母に捨てられた思いでしょう。
藤壺
彰子がやってくる
正面にまひろ、まひろの右前に道長、まひろの左前に倫子
まひろの左にいるのは赤染衛門か
倫子が紹介「中宮様。このたび新たにお仕えすることとなった女房でございます」「出仕は来月からとさせますので、今日はご挨拶に」
道長、まひろに目をやる
衛門も
「前越前守、藤原朝臣為時の娘、まひろにございます」
道長も補足「帝たってのお望みで、この藤壺で、物語を書くこととなりました。お目をおかけくださいませ」
「帝の、お望み?」おっ喋った
「この者の書いた物語を、帝が大層お気に召されましたゆえ、格別に、取り立てました」
「帝と中宮様の御ために、一心に、お仕え申し上げる所存にございます」
彰子、無言
まひろ困惑
倫子に目をやると微笑が返ってくる
道長はどう思ったか
退出する一同
道長が足を止め、倫子と一緒に振り返る
「では、内裏の中は衛門が案内いたせ」「はい」倫子が指示
「後は頼んだぞ」道長からも衛門に声かけ
まひろにも目を向ける
まひろ、目を泳がせて逸らし、倫子の方へ
微笑んで頷く倫子
目を合わせて去っていく二人
衛門「帝のお目に留まるとは、ご立派になられましたね」教え子が立派になって衛門も嬉しいかな
「いいえ…」
「何とか今の藤壺の、どうにも行き詰まった気分が、改まるとよろしいのですけれど」
まひろさんは型破りなところがあるから、そういう意味でも期待できるかもしれない←
「参りましょう」「はい」
歩き出しつつ「まひろさん、お子さんがおありなんですって?」「はい。七歳の娘がおります」
「ご夫君を亡くされて、大変でしたわね」
「ま、夫はいても、大して当てになりませんけれど」まひろのところは結構当てになったよ!
足を止めちゃったまひろの顔を見て苦笑
「わたしの夫は、あちこちに子を作り、それをみなわたしが育てておりました」「そのうち最初の子が大きくなって、下の子らの面倒を見てくれるようになり、帰ってこない夫を待つのにも飽きましたので、土御門殿に上がったのです」
まひろはどっちかっていうと「あちこち」側だけどね
「あなた様がそのようなお方だとは…存じませんでした」
「ふふふ。人の運不運は、どうにもなりませんわね」
「あんなにすばらしい婿君と巡り会えた、土御門のお方様は、類いまれなるご運の持ち主」
まひろ複雑なのでは
「うらやましゅうございます」「まことに…」まひろは一般論以上にね
再び歩き出しつつ「あの…中宮様は、どういうお方なのでございましょう」
また立ち止まることに
「それが、謎ですの」「…え?」すごい回答だ
「お小さい頃からおそばにおられましたのに?」「それでもわかりません。奥ゆかしすぎて」
これはヤバい仕事を引き受けてしまった?←
馬で走っていく道長
「道長のもとに、安倍晴明危篤の知らせが来た」
御簾を背に祈祷をしている須麻流
案内されてきた道長
御簾から覗く
横たわっている晴明「お顔を拝見してから死のうと思い、お待ちしておりました」
栄花物語で高階貴子が死ぬとき、「死ぬ前に伊周に会いたい」じゃなくて「伊周に会って死にたい」という言い方をしていたのを思い出した 道長、中へ「何を申しておる」
頭の横に立ち、「思いの外健やかそうではないか」と言いながら座る
「わたしは今宵、死にまする」
「ようやく光を手に入れられましたなあ」
ちょっと目を泳がせて上を見る道長
「これで、中宮様も盤石でございます」
「いずれあなた様の家からは、帝も、皇后も、関白も出られましょう」
「それほどまでに話さずともよい」
「お父上がなしえなかったことを、あなた様は成し遂げられます」
「幾たびも言うたが、父の真似をする気はない」
「ただ一つ。光が強ければ、闇も濃くなります。そのことだけは、お忘れなく」
ちょっと置いて「わかった」
「呪詛も祈祷も、人の心のありようなのでございますよ。わたしが何もせずとも、人の心が勝手に震えるのでございます」
ここで初めて道長の方を向いた
「何も恐れることはありませぬ」「思いのままに。おやりなさいませ」
目を閉じる
御簾の向こうで須麻流の後ろ姿が揺れる
咳?
泣くのを堪えた、かな
道長、晴明に「長い間。世話になった」
たぶん須麻流にも聞こえるように
頭を下げる
#光る君へ 須麻流さんが唱えていたのは、阿弥陀如来のご真言です。「おん あみりた ていぜい からうん」阿弥陀如来は西方極楽浄土におられる仏様です。安倍晴明もいよいよ極楽往生するのですね。 夜、御簾が上がっていて、星明かり?が入ってくる
須麻流は昼と同じ場所にいる
合掌したまま俯いて動かない
晴明が目を開く
目の中に星空
「その夜、自らの予言通り、晴明は世を去った」
手前に晴明、奥に須麻流の後ろ姿、その向こうに細い大きな月
部屋全体を星空が包んでいるイメージ
ゆっくり箱を開けて書状を押し頂く伊周
「一条天皇は、伊周を再び、陣定に召し出す宣旨を下した」
前大宰権帥藤原朝臣伊周
左大臣宣件人宜可預答(容?)朝議者
寛弘二年十一月十三日大外記??朝臣善言奉
唇の左をちょっと釣り上げる
「言葉もない。全く、言葉もない!」実資さん
右に顕光さん、向かいに道綱
「左大臣殿は何をしとったのだ!」文句を言う右大臣殿
道綱、顔をしかめて額を掻き「左大臣様を責めるのはどうなのですか?」おっ
ちょっと笑って和らげつつ
「帝をお諫めできるのは、左大臣殿しかおらぬ!」
何かと思ったら道長の後ろ姿か
「右大臣様がお諫めしてもいいではありませんか!」右大臣様を指しながらずばり
「あっ」
ついにお兄ちゃんが言ってくれた!
気まずく黙る右大臣様
再び実資さん「言葉もない! 不吉なことが、起きなければよろしいが」
道長、ただ事ではない感じの表情をしている
陰る月
「その夜、皆既月食が起きた」
その夜っていうのは宣旨を下した日の夜?
光が隠れ、闇に包まれる内裏
小さな灯りを取り囲んでいる黒服の…公卿たち?
怪談でも話してるみたいだ
「闇を恐れ、内裏は静まり返った」
みんな怖がってる
暗いから誰が誰だかわからないのか、普通にわからないのかもわからん
晴明が死んでるの怖いだろうなあ…
灯りをつけて書を読んでいる帝
左端の上の「みやすどころ」はわかった
めくった右上「三代の宮つかえ」
おっ典侍のくだりだ
真剣に読んでるなあ
月食も気にせずこれを読んでるってかなり夢中になってるのでは
火が消えた
悲鳴
「月食が終わる頃、温明殿と綾綺殿の間から火の手が上がり、瞬く間に、内裏に燃え広がった」
はっとして立ち上がる帝
めっちゃ燃えてる
燃える御殿の中を逃げ惑う女たち
白い寝巻のままだったり、頭に衣を被っていたり、箱を抱えていたり
衣が片方の肩から外れていたり、段差で転んだり
煙の中を走ってくる帝
彰子、上げてある御簾の廊下側にいる
カメラの方に振り返った
困ってはいるのかな…?
帝が駆けてきた
彰子をみつけて「敦康はどこだ!」と走り寄る
そのまま返事を待たずに彰子の横を抜けて部屋を覗く
ほぼ同時に「ただいま、お逃がしまいらせました」
目を剥く帝「そなたは何をしておる!」
「お上は、いかがなされたかと思いまして…」
帝、衝撃
彰子の手を取り、「参れ」引いて走り出す
煙の廊下を走る二人
つまずいた彰子を「大事ないか!」と助け起こす
翌日、居貞親王に会いに来た道長
「昨夜の火事で、八咫鏡を焼失したというのは、まことなのか?」
「残念ながら、賢所まで火が回り、間に合いませんでした。申し訳ございませぬ」道長は心を痛めているようだ
「叔父上が謝ることはない」
「これは祟りだ。伊周などを陣定に戻したりするゆえ」
笏を前に突き出して芝居がかっている
伊周も酷い言われようである
「叔父上もそう思うであろう」
「帝も、八咫鏡を焼失されて、傷ついておられます」そりゃショックだろう
「もうこれ以上、帝をお責めになりませぬよう」
立ち上がる親王さん「東宮が帝を責め奉るなど、あろうはずもない」
「されど月食と同じ夜の火事、これが祟りでなくて何であろうか! 天が帝に、玉座を降りろと言うておる」
そんな「自分はいいけど世間が許さないよ」みたいなことを
元気いっぱいだなあ
「帝はまだお若く、ご退位は考えられませぬ」
「どうかな」
「叔父上は中宮が皇子を儲けられるまで、帝のご退位は避けたかろうが。こたびのことでよくわかった」「間違いない。帝の御代は長くは続くまい」
笏を握り締め、野心に目を輝かせてどこか彼方をみつめる東宮
武者震いかな
帝より年上の皇太子、なんていう立場に置かれた人だから、こうなるのも仕方ない気はする
わたしの時代が来る! という歓喜が隠せない!
帝にも会いに行った
「中宮様を御自らお助けくださった由、強きお心に、感服いたしました」
「中宮ゆえ当然である」ツンデレですか?
そっぽを向きながら「そなたのことは頼りにしておる。されど、中宮中宮と申すのは疲れる」
いやでも今回に関しては、我が子を救ってもらったことにはお礼を言いたいでしょうよ
「下がれ」「はっ」
腕を組み、考え込みながら廊下を歩く道長
反対側から伊周が参上
ちょっと顔を合わせてからすれ違う
目を爛々と光らせて口元で笑う伊周
ひえー
さて御前に参上した伊周は
「誰も申さぬと存じますが、この火の回り具合からすると、放火に違いございませぬ。火をつけた者が、内裏におるということでございます」
「こたびの火事は、わたしを陣定に加えたことへの不満の表れだと言われております」「たとえそうであろうとも、火をつけるなぞ、お上のお命を危うくするのみ。そういう者をお信じになってはなりませぬ」
帝、眉間にすーごい皺が寄ってるけど
「お上にとって信ずるに足る者は! わたしだけにございます」もうちょっと言い方というものをですね
道長のところには行成が来ている
「月食を恐れ、みな宿所に下がっており、帝のおそばにも、蔵人がおりませず、中宮様のおそばにも、女房が」「もうその話はよい!」「…は」
ちょっと置いて「すまぬ」
主人公はちゃんと謝るのだ
「いいえ…」「敦康親王さまの別当として申し上げねばと思いましたが、差し出たことでございました」
そこへ「お、お待ちを!」と焦る恒方さんの声
颯爽とやってくる隆家「左大臣様! わたしは兄とは違います」
「今わたしが左大臣様と話しておったのだ、勝手に入ってくるなぞ無礼であろう!」行成憤然
その語尾と重なって「そのことをどうしてもお話ししたかったのです」
行成のことは完全に無視したねえ
どっかり座る
道長は、ちょっと呆れてる?
「兄は家の再興に命を懸けておりますが、わたしはそうではありませぬ。わたしの望みは、志高く政を行うことのーみーにございます」相変わらずいい笑顔である
「そのようなことに騙されぬぞ左大臣様は!」「あなたと話しているのではない」
おっと返事した
見向きもしないけど
気が収まらない様子の行成
「伊周殿は帝を籠絡し奉り、そなたは左大臣様を懐柔する。そういう企みであろう」
目を見開いてそっちを向く隆家「何だと?」
「そこまでとせよ!」
つかみかかろうとしたのかな、隆家は
「そなたは下がれ」
えっ自分…? みたいな顔をしてるけど、隆家本人の前でそういうことを言っちゃうようだったら、頭を冷やしてきた方がいいよ
隆家も行成を睨む
副音声「拗ねたような顔で去っていく行成」
「あのお人は、左大臣様のことが好きなんですかねえ」
まあうん
行成と一揉めした直後に「私の事が嫌いなんですかねえ」じゃなくて「左大臣様の事が好きなんですかねえ」っていう隆家
心根がカラッとして負の感情を溜め込まない人感が滲むというか、でも売られた喧嘩はガンガン買う一回殴り合ってからダチになろうぜって言い出す系ヤンキー感というか #光る君へ 雪がちらちら
池の中にあるのは椿かな?
副音声では「雪の降る年の瀬」と見た目ではわからない情報が加わっている
室内の右手にまひろ、手前に惟規、奥にいとさんと賢子
左手には為時が腰を下ろすところ
いとさんの後ろ、几帳と御簾の向こうに、きぬさんと乙丸もぼんやり見える
「では、行って参ります」
「うむ」「帝にお認めいただき、中宮様にお仕えするおまえは、我が家の誇りである」
「大袈裟ですねえ」
「俺、内記にいるから遊びに来なよ」年下に言われるのちょっとおもしろいな
「年長さんクラスにお姉ちゃんいるからね」の逆みたいな
「中務省まで行ったりしてもいいのかしら?」「待ってるよ」
「父上、賢子をよろしくお願いいたします」
「頼みましたよ」いとさんにも
「お任せくださいませ!」賢子を…何て言うんだ、抱きしめるではないし
俯いている賢子ちゃん
ちょっと目を上げて、まひろと目を合わせたけど、また伏せちゃった
まひろこそ、最後に抱きしめてあげたりしないの…?(まあこれまでの描写からいって無いだろうけど)
「身の才のありったけを尽くして、すばらしい物語を書き、帝と中宮様のお役に立てるよう、祈っておる」
「大袈裟だな…」二回も言われた
「精一杯努めて参ります」
「おまえが。おなごであってよかった」
目を瞠るまひろ
惟規も複雑な?顔
また泣くいとさん
照れくさそうに微笑む為時
まひろも微笑む
目に涙が光る
是非ともこれを言わせたかったんだろうなあ
徒歩で出ていくまひろ
門の外側には荷物を抱えた男性が二人見える
門の内側に乙丸ときぬさん
二歩ほど前に駆けて出た
「姫様…」「乙丸」「たまには帰ってくるから、泣かないで。きぬを大事にね」
「お方様」って呼ぶようになってたのに、こういうときは「姫様」が出るんだねっていうツイートがあって泣
…道長が来たときも「姫様」だったな?→
何を持ってるんだろうと思ったら市女笠か
受け取って、被ろうとする動きまでは見える
そのまま徒歩で行ったの?
内裏の廊下に女房たちが出てきて座る
先頭に一人、その後ろに二列になって
内裏の廊下を行くまひろ
一人、荷物を持って従っている子がいる
これが女童かな
庭を挟んで向こうの廊下を見ると、向こうからも見返してくる
一人、柱の陰から傾いて覗いたのが人間味あって好き
ずっと見てるー
先輩女房たち
先頭の人なんかすごい睨んできてませんか…
その後ろに八人いるのかな?
二列目の二人が視線を交わす
さらに後ろに赤染衛門
微笑んで見ている
もっと後ろにいるのは女童だろうか
そっちに着いて座る
「前越前守、藤原の、朝臣為時の娘、まひろにございます」礼
副音声「にこりともせず、頭を下げる女房たち」
まひろが顔を上げたところでつづく