『大審問官』
本文
青空文庫
ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の中で語られる、イワン・カラマーゾフの創造した叙事詩。
『カラマーゾフの兄弟』が小説なので、フィクションのなかのフィクション、話中話。
プロとコントラの章で、飲み屋《都》の衝立で仕切られた窓際の席で、イワンがいくつかの話題のあとに最後にアレクセイ・カラマーゾフに語る。
※いくつかの話題……若さのこと、恋バナ、神様の話、世界で起こっていること、子供に対する虐待、最終的な調和、反逆とか
時代と舞台
16世紀、異端審問まっさかりのスペイン
つまり、カトリックの世界である。
《壮麗な火刑場》(『華麗なる火刑の庭』)で、異端に対する刑が執行されている。
登場人物
キリスト
大審問官
対話の内容
大審問官がずっとしゃべっている。
キリストはずっと黙って聴いている。
大審問官が三つの問いについて問う。
地上の三つの力。奇蹟と、神秘と、権威について
大審問官が言いたいことを言って、結論まで述べると、最後にキリストが応答する。