『円環の文学――古典×三島由紀夫を「読む」』
伊藤禎子著
新典社選書
本書は、古典を「読み」、古典主義的三島テクストを「読み」、古典研究者たる藤原定家の試みを「読み」、そこから再び古典を読み直すという流れになっている。文学作品の成立の影響関係は先から後への一方通行であっても、文学をいかに「読む」かという点においては、双方向的な営みが許されるものである。
本文より
扱われる作品
『うつほ物語』
『落窪物語』
『源氏物語』
『浜松中納言物語』
『松浦宮物語』
三島由紀夫の作品(『午後の曳航』、『潮騒』『豊饒の海』)