プロジェクトと漢方
東西融合の時代に向けた、日本的組織文化の可能性
https://gyazo.com/c6ebba8a707ab29430ccf2fa17581626
漢方的な世界観とは、全体的な存在を、要素分解はするものの、バラバラにしきらない、追い詰めない
人体とは、極端な言い方をすれば、タンパク質によって構成される機械であるが、あまりに複雑化した機械であり、因果論や還元主義的に迫るには限界がある
そのことを厳粛に受け止め、ゆえに、要素分解するのを「ほどほど」にして考えるのが、東洋医学の考え方である
つまり、東洋医学や漢方薬の世界は、開放系における要素同士の基本構造の見立てによる「相互作用の概念化」に強い
一方で、西洋医学や西洋薬の世界は、因果律という、非常にわかりやすく、再利用しやすい武器を持っており、閉鎖系の問題解決や制御に強い
これは、どちらかが一方的に良い、悪いという話ではない
西洋医学の標準治療との組み合わせ、コラボレーションが有効、と考えるべきである
そこで、日本人の「マニュアル大好き」と「勘と経験大好き」の共存という不思議な文化が、東西融合という世界的テーマのなかで、重要な役割を担うのではなかろうか、と、思っている
考える方向性
プロジェクトの実行主体者は、プロジェクトの状況や組織に対する医者である、という見立てをできないか?
⇒その取り組みが実行されている環境と、取り組み主体者の状況を鑑みて、適したアクションを選び、実行していく
⇒内部組織の「めぐり」が悪い状態を見て、改善するための手段を選び、投じていく
例)
プロジェクト組織の内部でめぐるべきものは
→情報 報酬 タスク 課題 士気 etc
プロジェクト組織を構成する器官とは
→最高意思決定機関、企画・営業、設計・製造 etc
「めぐり」を阻害するものとは
→人間同士の不信感、目標の曖昧さ、不利な状況 etc
プロジェクト上の課題に対応するための、考える順序として
→虚実錯雑 先瀉後補 治病求本 急標緩本 君臣佐使
こういうことを考えるにあたって
生半可な漢方理解は、不敬であるし危険でもある
なので、できるかぎり誠実に、理解を深め続ける不断の努力は必須である
例)