漢方理論の体系的整理
漢方医療が生まれ、育っていった過程
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※このあたりの事情は、昨今のIT/デジタルビジネス関係でも、まったくもって同型のことが起きているのが個人的には非常に興味深い
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参考
「日本漢方」のお話
漢方理論の概略
https://gyazo.com/c6ebba8a707ab29430ccf2fa17581626
https://gyazo.com/892674e0d87be63827dfcacfc3677368
※注釈※
「臓」は、必ずしも解剖学的な意味における「臓器」を指すわけではない
もしそうだとしたら、膵臓が含まれていない時点で、漢方医学は全然駄目、という話になってしまう
それどころか「脳」を主題的に扱わないことも、いかがなものかという話になる
それぞれの「臓」は、器官そのものというよりむしろ、人体における代表的な「働き」のことを指しているのではないか
近代西洋医学は、周知の通り、原則として要素還元主義に基づいてきたし、いまなおその解像度を高める努力を続けている
一方、伝統的な東洋医学は、薬効のある物質の存在があるという経験的事実から出発し、その処方の体系化を優先してきた
ちなみに、現代西洋医学においては、臓器間のネットワーク関係を、その研究活動の主題としつつあるため、必ずしも要素還元主義の範疇にとどまっているわけではないし、がん免疫療法のように、生体の闘病因子を増強する治療法が開発されるなど、漢方的な考えと親和性の高いアプローチも脚光を浴びている
一方の東洋医学のなかでも、要素同士の因果関係を重視して、発病因子を取り除くことがすなわち治療であるとするなど、近代西洋医学に近いアプローチをとる文脈も存在してきた
ことほどさように、東西の思想は、そこまで単純に割り切れるものではない
https://gyazo.com/b80d76309fa0b74691c825ef6eca16cd
https://gyazo.com/ff1df42af1174bce113a33e6782a133c
臨床における考え方
https://gyazo.com/bd43cc135ee54df329cfd1a130f2e424
https://gyazo.com/2ea362cd684a5079ac29c25dcd8c100d
https://gyazo.com/5cbb38560d2ffdedc96fa63c35afc5b7
https://gyazo.com/3be48660c59b6ab156454938d677ac3f
梁哲成による三大法則
第一法則 体内に邪魔なもの(外邪、痰飲、瘀血)が存在すると病気を起こす。そのときはそれを除く。
第二法則 生理活動を行うもの(気、血)が滞ると病気を起こす。そのときはそれを巡らす。
第三法則 生理活動を行うもの(気、陽気、血、津液、精、陰液)が不足すると病気を起こす。そのときはそれを補う。
「虚実錯雑」
多くの患者が抱えている病態は、必ずしも基本の証だけで説明できるわけではない
一方で、一見複雑な病態であっても、基礎概念と三大法則で成り立つ基本の証の複合や展開によって、説明できる
「先瀉後補」
瀉を行うと、邪だけでなく正気(闘病反応に駆り出されている精気)も消耗する
一方で、補を行うと、体内に引き込むベクトルがかかり、逆に、邪が排除しにくくなる
正気を消耗しない程度に瀉を行い、その後で補を行う
「治病求本」(病を治すには必ず本を求む)
複数の病態が絡み合った複雑な病態では、全て同時に治療しようとすると、ベクトルがぼけてしまって、
効果がなかなか上がらなくなるため、本質的な病態を“本”と表現し、治療において本質的な病態をターゲットにする
「急標緩本」
急性の強い症状が出ている場合にはまず、表面化している問題の治療を優先させる
病態が穏やかになったら、疾患の原因になっている根本の病態に着手する
「君臣佐使」
君薬:主に効果の柱となる生薬、主薬
臣薬:君薬を支える薬(君薬と違う作用を担うこともある)
佐薬、使薬:君薬や臣薬の作用が強くなりすぎるのを防ぎ、全体の調和をとるための生薬
https://gyazo.com/f26fd8707f536974b9f89db140006c32
参考文献
「漢方薬の考え方、使い方(中外医学社)」
「基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書(ナツメ社) 」
「初めの一歩は絵で学ぶ漢方医学(じほう) 」
「三大法則で解き明かす漢方・中医学入門( 燎原書店) 」
「医の旅路はるか(Parade Books)」 等