ヒトにおけるCPG
慢性期の脊髄損傷者において,歩行に似た下肢のステッピング動作が自分の意志とは無関係に生じるという症例 (Calancie et al., 1994)
何らかの原因で脊髄のCPGが活性化されリズミックな活動が生じた?
脊髄損傷者のリハビリのため,患者の上体を牽引しながら流れベルトの上を歩かせる訓練を行うと,歩行のような運動が誘発 (Dietz et al., 1994)
除脳ネコ(中脳歩行誘発野)の実験
歩行誘発野の刺激に相当するものはないが.
単なる反射の連鎖である可能性もある
https://gyazo.com/ed9605ed0cb51a213561f494af2e5ad2
脊髄損傷者の脊椎に電極を挿入し硬膜外刺激を行うことで,歩行様の運動を誘発することに成功 (Dimitrijevic et al., 1998)
第二腰髄の片側を刺激すると片側の脚のステッピングが誘発できるが,両側を同時に刺激した場合には,左右交互のステッピングが誘発
局所的な神経振動子のネットワークとしてCPGが構成されているという,より決定的な証拠
繰り返し訓練することでステッピングのパフォーマンスが向上する
脚の荷重に関する感覚入力が特に重要
#脳と身体の動的デザイン―運動・知覚の非線形力学と発達