イン・ザ・メガチャーチ
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Amazon.co.jp: イン・ザ・メガチャーチ (日本経済新聞出版) 電子書籍: 朝井リョウ: Kindleストア
めちゃくちゃ面白い。群像劇、淀みない筆致、読みやすすぎるし、解像度高そう。友達作るの難しい問題、一見男性にフォーカスした感じはあるが、女性にも共通にも読めなくはない。推し活。物語の中心にあるグループ名はBloome、グループスローガンは「ブルームマイセルフ」、「自分だけの花を咲かせる」は、そりゃHANAを連想してしまう。偏見全開でいうが、浅井リョウとか読んでる人って比較的文化エリートというか、いわゆるこの本で描かれているような熱狂的な推し活とは距離がある人が多そうに思うが、そこへ、同じく文化エリートというか、浅井リョウ好きな人たちに比較的人気のありそうなアイドル(あえてアイドルと言おう)グループであるHANAを引き合いに出してくるっていう、意地の悪さみたいなものを感じる(褒めてる)。ブルンブルンブルンブルン。と思ったけどよくみたら、連載自体はNo No Girls以前に終わってるんだ、先取りしてたんだ。朝井リョウ「イン・ザ・メガチャーチ」 - 日本経済新聞。
読書メーターでいくつか感想を読むと、やっぱり推し活してる人や過去にしていた人はちょっと読むのがキツくなるらしい。自分は推し活とかしてる自覚はないけど、どうなんだろう、ヴァンフォーレ甲府に対する気持ちや態度は、アイドルの推し活してる人たちとそんなに変わらない気もする。どこか遠くに引っ越すことになってもシーズンパスはお布施のつもりで買うだろうなーと想像することがあるが、それと売上に貢献するために捨てる前提で大量のCDを購入する行為にはそこまで距離はないような気もするし、同じ小学校出身の選手をパラレルワールドから来た俺などと呼んでいる以上、自他境界は曖昧に思えるし、信徒気質かもしれない。
パラレルワールドの俺(注: 同じ小学校、オナショーの、生きやすくなる別の言い方)
「生きやすくなる」の主語は自分で、こういう言い方をすることによって、なんらかの生きづらさを軽減している
yuta25のボルグ
生きやすくなるならなんでもいいと思う、自分にも他人にも実害がなければ。大学生のすみちゃんのパートがいつも読んでて辛かったです、胃がキリキリする。なんの変哲もない人が盗みや嘘をやるところを見るとハラハラドキドキしますね。ふつうの子どももそうだった。お茶しに行く友達欲しい。
沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」
著者名 朝井リョウ 著
発行元 日本経済新聞出版
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