認知行動療法入門
臨床心理フロンティアシリーズ
下山 晴彦 (著), 熊野宏昭 (著), 鈴木 伸一 (著) 認知行動療法に関して、認知のゆがみとか書き出したりすることによらず、カウンセリングで実際に使うための方法を書いてある本。 認知行動療法で、実際にクライアントに使う基本技法
p56
認知行動療法の基本技法
1.感情を中心に介入(暴露反応妨害法)恐怖と不安と回避行動の変容→不安障害のE/RPなど
2.行動を中心に介入(応用行動分析)随伴性介入による習慣変容→統合失調症のSSTなど
3.認知を中心に介入(認知療法)認知の概念化と認知変容→多様な障害への適用/心理教育
4.身体を中心に介入(マインドフルネス)考え込みと体験回避の態度変容→現実の受容と、柔軟な問題対処
p87
クライエントが自分の悩みや苦しみを冷静に見つめられるような状態にすることを、外在化(脱中心化)といいます。
p87-p89
認知行動療法の4本柱
その1:症状の形成と維持のメカニズムへの自己理解を深める
その2:恐怖対象への過敏性を低減し、不安や恐怖、身体的苦痛などの情動反応を鎮静化するための対処法を身につける
その3:習慣化している「逃げる・避ける」の行動様式を改善し、状況に即した適応的な行動を身につける
その4:ものの受け止め方や、予測、判断、思い込みや信念などの思考・認知過程を改善・修正する
p37
ケース・フォーミュレーションとは
定義:問題がどのように発現し、維持されているかを説明
世菜の不安定の症状もケース・フォーミュレーションで説明できるようにしたら良いのでは? ケース・フォーミュレーションの資料を読み込むか?
ケース・フォーミュレーションで分析する事で、エビデンスのある介入法を調べる事ができる。
やっぱりそうだな。環境刺激反応が循環してしまってるのが、心理的な問題を引き起こすことがあるようだ。
https://gyazo.com/c2af432987fe2109e0153fc732fe7f4c
絡まりあった状況がコンプレックス状態を形成していく。
「人生に疲れた」という風に抽象的に問題を解釈するのではなく、具体的に問題を認識させる。
p148
具体的に問題をとる
どのような場面のどのような出来事に対して
どのように考え、
どのような気分で、
どのような身体(からだ)の反応があり
どのように行動して
その結果、どのような事が起きたのか
そして、それが問題維持にどのように影響しているのか
行動分析学の事も出てきた。認知行動療法には認知療法と行動療法の二つがあり、行動療法から派生して行動分析学があるらしい。 ACTと呼ばれる方法で、悩みへ介入しようとせずありのままで受け流してしまうらしい。 p237
価値の明確化
自分が生きていこうとする「方向」や「ぶれない中心」を言語化すること。認知的フュージョンの影響を当然受けるため、偏りなく言語化するためにはマインドフルネスが必要になる。
人生で得られる強化が最大になる生き方を意味しているので、価値にコミットした行為によって、実際に元気が出る。心が軽くなるといった結果が得られるかどうかの「裏を取る」必要がある。
価値に注目することで、人生の節目での選択の問題にも対応可能になる。
価値の明確化とは、自分が生きていこうとする「方向」や「ぶれない中心」を言語化することです。文学的な言葉なので誤解されやすいですが「価値」とは、その方向に向って生きていたら、自分が人生で得られる満足感が最大になる方向性のことです。
認知行動療法は、自分が思っていたような出来事を紙に書き出して認知の歪みを直すやり方だけではない。他にも認知行動療法のやり方は色々とあって、ケース・フォーミュレーションで症状を見立てを立てて、それにあった治療法を用いるらしい。
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