東京の感覚では埼玉市に近い。
東西同時にスタートすることで、全米展開をやるぞ、というイメージを最初から打ち出せたわけだ。
とはいえ神懸かり的なプレゼンばかりがクローズアップされることが多いAppleだが、これは戦術のひとつに過ぎない。 戦略のなかではプレゼンが果たす役割は小さくはないが、大きすぎるというわけではない。
より重要なのはそれぞれの分野でトップレベルの実力を持つ優秀な人物、ロン・ジョンソンやティム・クック(部品調達とサプライチェーンという兵站上最も重要な部分を任せられる人物)、ジョナサン・アイブ(優れたデザインを生み出すデザイナー)といったキラ星の如き人材を集め、Foxconnやシャープなどから部品提供を受けるなど、兵站の確保をきちんと行っていたことだ。 兵站がなければどんな戦略を組み立ててもそれは無用の長物である。
ジョブズがどれだけ兵站を重視していたか、ということは、彼の死後、CEOを引き継いだのが兵站を担当するティム・クックになったことでもわかる。
会社の大半は兵站なのだから当然だ。
Appleが高収益企業なのは、ジョブズのプレゼンが上手いからではない。