クックの在庫管理が神憑っているからだ。
クックの在庫管理が神憑っているからだ。
ソフトウェア企業には基本的には在庫がないので兵站学の重要性がわかりにくい。
製品とは、軍隊で言う兵器であり、それを実際に利用してお金を稼いでくる営業マンだけがソフトウェア企業における兵士だ。
兵士は戦争の主役である。
どれだけ優れた兵器を作っても、兵士が正しく運用しなければ戦闘に勝てず、戦闘に勝てなければ戦争には負ける。
ベンチャーでは、しばしば営業マンが存在しない会社すらある。
そういう場合、営業マンがいないのではなく、社長が営業マンという兵士を兼ねているに過ぎない。
それはまるで中世の荘園だ。
領主だけが戦争に赴き、領内の農民達は明日の生活に不安を感じつつも呑気に暮らしている。
ただし、顧客と直接相対するコンテンツビジネスの場合、兵士イコール開発者になる。開発チーム全体が一丸となって戦わなければ勝利はない。そこでは無数の戦術と作戦が繰り返されることになる。
そのかわり、しばしば人間関係がギクシャクすることがある。
大きな会社が複数の事業部門に別れている場合、その部門だけの戦略、作戦、戦術がある。
この三つの違いはタイムスケールの違いとも言える。
一般に企業では戦略は5~10年、作戦は3ヶ月~1年、戦術は1日単位の計画だと考えると掴みやすいかもしれない。
戦略的な思考法を身につけなければ経営者として一人前になることは難しい。
経営者とは、肩書きや地位を指す言葉ではなく、能力を指す言葉だ。
技術者、というのが肩書きでないの同じだ。
技術者を名乗る人が技術を知らなければ恥をかく。経営者を名乗るべき人に経営能力がなければ、それは経営者ではないのだ。
経営者という言葉は重すぎる、というのであれば、マネージャーでもいい。
マネージャーを名乗る人間にマネジメント能力がなければマネージャーと名乗るのは恥ずかしい。
マネジメント能力とは、遅刻しないとか太らないとかタバコを吸わない、といったことではない。
それは戦術レベルの話であって、一兵卒の考えるべきことだ。
マネジメント能力とは、戦略を立て、作戦を立て、兵士に戦術を実行させることだ。
会社の経営者がしばしばオフィサーと呼ばれる(CEO,CTO,CIOなど)のは伊達じゃない。 オフィサーは、やはり軍隊用語であり士官、将校を意味するのだから。
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