関手
関手 - Wikipedia
圏論における関手(かんしゅ、英: functor)は、
圏から圏への構造と両立する対応付けである。
関手によって一つの数学体系から別の体系への組織的な対応が定式化される。
関手は「圏の圏」における射と考えることもできる。
圏そのものは見た目が有向グラフっぽいので、Summer498.icon
有向グラフから有向グラフへの同型写像を想像すると良さそう
共変関手(きょうへんかんしゅ、covariant functor)
圏 $ \mathcal C から圏 $ \mathcal D への関手、特に共変関手$ F は、
1. $ \mathcal C の各対象 $ X を $ \mathcal D の各対象 $ F(X) に対応させる
2. $ \mathcal C における射 $ f: X → Y を $ \mathcal D における
射 $ F(f): F(X) → F(Y) に対応させ、
以下の性質を満たす
恒等射の保存: 各対象 $ X \in C に対して $ F({\rm id}_X) = {\rm id}_{F(X)} ,
射の合成の保存: 任意の射 $ f: X → Y および $ g: Y → Z に対して
$ F(g ∘ f) = F(g) ∘ F(f).
すなわち、関手に対して恒等射および射の合成を保存することが要請される。
反変関手(はんへんかんしゅ、contravariant functor)
関手に似た形式を持ちながら、
射を反転させる(合成を逆向きにする)ような対応が多数存在する。
そこで、$ \mathcal C から $ \mathcal D への反変関手 $ F が、
各対象 $ X \in \mathcal C を対象 $ F(X) \in \mathcal D に対応させ、
各射 $ f: X → Y \in \mathcal C を
射 $ F(f): F(Y) → F(X) \in \mathcal D に対応させるとき、
↑共変関手と違う点
以下の性質を満たすものとして定義される。
恒等射の保存: 全ての対象 $ X \in \mathcal C において $ F({\rm id}_X) = {\rm id}_{F(X)},
射の合成の逆転: 全ての射 $ f: X → Y および $ g: Y → Z に対して
$ F(g ∘ f) = F(f) ∘ F(g)
↑共変関手と違う点
双対を導くってことかな?
see: 自然変換