枕草子
長保3年(1001年)ごろ書かれた
『枕草子』は、清少納言によって書かれた、平安時代の随筆です。 清少納言は、清原元輔の娘として生まれ、一条天皇の中宮定子に仕えました。『枕草子』は、彼女が女房として仕えていた期間に書かれたものといわれています。内容は、類聚章段(るいじゅうしょうだん)、日記的章段、随筆的章段の、大きく三つに分けられます。 類聚章段は、「山は…」「川は…」など「…は」や、「にくきもの」など「…もの」で始まり、それぞれのテーマに当てはまるものが列挙されています。ここでは、清少納言の鋭い感性が窺われます。日記的章段には、彼女が中宮定子の女房として仕えていた間にしたことや、見聞きしたことなどが書かれています。随筆的章段はこれ以外のものを指し、様々な思いをつづったものや歌の書きとめなどがあります。この時代の宮廷内の女性たちの暮らしや、考え方を知ることができる貴重な作品です。
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「はるはあけほの やうやうしろくなりゆく やまきはすこしあかりて むらさきたちたる雲のほそくたなひきたる…」(江戸時代初期に刊行された、古活字版と呼ばれる活字本)寛永年間(1624 ~ 1628 年)ごろの紙 https://gyazo.com/2034c73f7ee41dadd8e9567faede9f9b
日本文学史 古代・中世篇三 (2013年)
ドナルド・キーン , 土屋政雄