マークアップ言語
markup language
文字の並びであるテキストに適当な指示を挿入して文字の形や大きさ,段落,見出しなど文章の構造と体裁を指定するためのコンピュータ用言語。ワールド・ワイド・ウェブ WWWの書類をつくるための HTML,組版ソフトウェアの TeXなどがある。マークアップは印刷用語で「組版指示」を意味する。1960年代末 IBMの研究者だったチャールズ・ゴールドファーブが新聞発行のコンピュータ化を進めているときに,文書中にコンピュータ用の指示命令(タグ)を挿入して組版を再現するという案を思いついたといわれ,1979年 IBMは GML; Generalized Markup Languageを発表した。1980年代 GMLをもとにした SGMLが国際標準化機構 ISOにより国際規格として策定されたが,データベースなど使用がかぎられていた。1991年ヨーロッパ原子核研究機関 CERNのティム・バーナーズ=リーが SGMLにハイパーテキストの考えを取り入れ WWWの記述に使う HTMLを発表,マークアップ言語の使用領域が一気に広がった。その改良拡張である XML,XHTMLも開発されている。一方,出版では 1980年代にスタンフォード大学のドナルド・クヌースが開発した TeXが数式のある理系出版物を中心に標準的存在となっている。そのほか,特定の分野で特定の文書に使われるマークアップ言語は多く存在する。
Unixのmanページではまだ現役
HTML(4.x)をXMLで再定義すること目指していた