Armの機能安全
機能安全は、自動車、ロボット、工場などに設置されるシステムの重要な要素です。あらゆる障害の発生の検出、診断、および障害を安全に軽減して、人や環境への危害を防ぐことはシステムの機能です。
今回のCortex-A78AEでは新しいハイブリッドモード(スプリットモードとハイブリッドモードの両方の特徴を備えたモード)が用意されており、
これによりCPUの利用率が改善することで、性能低下を招くことなくASIL-Bの機能安全を実現することが可能になる。
「スプリットモードとロックモードの両方の特徴を備えたモード」の間違いだと思われる
ASILは自動車のコンポーネント毎に、故障した際の影響度の大きさにより付けられたランク ASIL-Bの例
ヘッドランプ
左右両方が光らない
ブレーキランプ
左右両方が光らない
後部カメラ
センサーデータが無い
アクティブサスペンション
サスペンションが振動する
言い換えると、Armのハイブリッドモードは、ASIL-CやASIL-Dには対応しない?
ASIL-C:エンジンが意図せず加速するとか、何もないのに突然ブレーキがかかるとか
ASIL-D:エアバッグが意図せず広がるとか、勝手にハンドルが切られるとか
従来からある2つのモード
ロックモード
ASIL-D向け
CPU内のリソースを分割
CPUの一部機能が壊れても動作継続
スプリットモード
ASIL-B向け
全てのCPUリソースを使用
機能の問題を検出するために一部のリソースを消費
DSU-AE: DynamIQ Shared Unit AE 起動時にCEMODE入力により、スプリットモード、ロックモード、ハイブリッドモードを選択できる