サービス労働者の尊厳に関わる問題
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従属的な地位にあって単純なサービス労働につく従業員は、その前身たる賃金労働者すなわち昨日の肉体労働者と比較して、その置かれた地位はさして変わらない
スーパーのレジ係、病院の掃除人、配送トラックの運転手などである。しかしいまや、彼らは労働人口の四分の一もしくはそれ以上を占める。すでに工場の肉体労働者よりも多い。彼らの地位、生産性、尊厳こそ、ポスト資本主義社会における中心的な社会問題となる。
これに対し、ポスト資本主義社会のもう一つの主要階層たる知識労働者の置かれた地位は、まったく異なる。 知識労働者も、組織があって初めて働くことができる。この点において彼らは従属的である。
しかし彼らは、生産手段すなわち知識を所有する。この知識労働者が、今日あらゆる先進国において、労働人口の三分の一ないしはそれ以上を占める。