初有料記事!(時限公開・販売) タイトル:クオリア構造と情報構造の関係性を圏論的に理解する|nao_tsuchiya|note
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外界の刺激を厳密に操作することで、内観報告の非正確性を減じることができると考えた。これが「心理物理学 psychophysics」の始まりだ。彼らの研究目標は、外界の刺激(Stimulus)と、意識の世界(Consciousness)の間の関係性を数理的な法則として理解することであった。
フェヒナーやヴントらの手法の中心になったのは、主観的に検知できる客観的な刺激の僅かな違いである。さまざまな知覚における最小可知差異(just noticeable difference, JND)を単位にとることで、外界と主観をつなげる「法則」を見つけようという研究プログラムだ。ヴントはこのプログラムの中で、主観を感覚と感情に分け、前者は原子的な要素「クオリア」を組み合わせることで説明ができ、それでも足りないものが感情として理解できると考えた。