啓蒙思想
「光」あるいは「光で照らすこと」
1 formal when you understand something clearly, or when you help someone do this
1 フォーマル:何かを明確に理解しているとき、または誰かがこれを行うのを手伝うとき
2 the final stage reached in the Buddhist and Hindu religions when you no longer suffer or feel desire and you are at peace with the universe
2 仏教やヒンズー教で到達した最終段階で、もはや苦しみや欲望を感じなくなり、宇宙と平和になる
a period in the eighteenth century when many writers and scientists believed that science and knowledge, not religion, could improve people's lives
多くの作家や科学者が、宗教ではなく科学と知識が人々の生活を改善できると信じていた18世紀の時代
概要
啓蒙思想(けいもうしそう、英: Enlightenment、仏: Lumières、独: Aufklärung)とは、理性による思考の普遍性と不変性を主張する思想。その主義性を強調して啓蒙主義(けいもうしゅぎ)ともいう。ヨーロッパ各国語の「啓蒙」にあたる単語を見て分かるように、原義は「光」あるいは「光で照らすこと」である。自然の光(ラテン語: lumen naturale)としての理性を自ら用いて超自然的な偏見を取り払い、人間本来の理性の自立を促すという意味である。
時代的に先行するルネサンスを引き継ぐ側面もあり、科学革命や近代哲学の勃興とも連動し、一部重複もするが、一般的には専ら(経験論的)認識論、政治思想・社会思想や道徳哲学(倫理学)、文芸活動などを指すことが多い。17世紀後半にグレートブリテン王国で興り、18世紀のヨーロッパにおいて主流となった。フランス王国で最も大きな政治的影響力を持ち、フランス革命に影響を与えたとされる。ヨーロッパで啓蒙思想が主流となっていた17世紀後半から18世紀にかけいての時代のことを啓蒙時代という。
定義と特徴
啓蒙思想はあらゆる人間が共通の理性をもっていると措定し、世界に何らかの根本法則があり、それは理性によって認知可能であるとする考え方である。方法論としては17世紀以来の自然科学的方法を重視した。理性による認識がそのまま科学的研究と結びつくと考えられ、宗教と科学の分離を促した一方、啓蒙主義に基づく自然科学や社会科学の研究は認識論に著しく接近している。これらの研究を支える理論哲学としてはイギリス経験論が主流であった。
最終章
結論的な話で出てくる光の話
光がそれに沿って進むラインが直線であるとするならば、啓蒙の方法もまた直線である。
最後の章に啓蒙思想の話が出てくる。啓蒙思想は "Enlightenment" と呼ばれる。「光」を意味する。光は直線的に進む。進歩は同様に直線的に進むと考えられている。それはゴールが存在すること、進むべき正しい方向があること、そして自分はそれを進むのだ、という強い意志を意味する。ティム・インゴルドは近代(モダン)をその直線と捉えた。そして前近代をグルグルと自由に行き来する線として捉えた。それは神話や民話があちこちにウロウロする流れだったり徒歩旅行の曲がりくねった流れのことだ。オデュッセウスがトロイ戦争が終わっているのに何年も何年も故郷に帰れない様子がそれだったりする。それから現代(ポストモダン)は直線がバラバラこなごなにされて断片になっていると捉えた。それはまさに今、あらゆるものが分断されているように見えるそれを意味する。 前近代、近代、現代のそれぞれに、場所(topian)、場所不在(utopian)、場所不全(dystopian)という語を当てた。前近代は地べたをウロウロと這いつくばり蠢くラインを地表に残す。それは生のラインでその痕跡こそが自分たちの場所だ(ティム・インゴルドはそれを「居住する」と言った)。近代的な直線は進歩的な前進でどんどんどこかに向かって進んでいく。そこには留まるべき一定の場所がない。そして現代的な断片は描かれた直線がバラバラこなごなに分断されて、すでに占めるべき場所さえ持たない。
しかし、最後にティム・インゴルドは、このバラバラの断片には直線的に閉じられた通路を打ち破って新たに切り抜けるべき通路を開くチャンスがある、と希望を示している。断片をつなぎ合わせることは新しい場所を作るチャンスであると。