オデュッセイア
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岩波文庫
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オデュッセイア
https://ja.wikipedia.org/wiki/オデュッセイア
『オデュッセイア』(古代ギリシア語イオニア方言:ΟΔΥΣΣΕΙΑ, Ὀδύσσεια, Odysseia, ラテン語:Odyssea)は、『イーリアス』とともに「詩人ホメーロスの作」として伝承された古代ギリシアの長編叙事詩
『イーリアス』の続編作品にあたり、そのため叙事詩環の一つに数えられることもある。長編叙事詩では、古代ギリシア文学最古期にあたる。
イタケーの王である英雄オデュッセウスがトロイア戦争の勝利の後に凱旋する途中に起きた、10年間にもおよぶ漂泊が語られ、オデュッセウスの息子テーレマコスが父を探す探索の旅も展開される。不在中に妃のペーネロペーに求婚した男たちに対する報復なども語られる
紀元前8世紀頃に吟遊詩人が吟唱する作品として成立し、その作者はホメーロスと伝承されるが、紀元前6世紀頃から文字に書かれるようになり、現在の24巻からなる叙事詩に編集された。
ムーサへの祈り
https://ja.wikipedia.org/wiki/オデュッセイア#構成
ホメーロスの叙事詩は、ギリシャ文化の成熟期前の先ギリシャ文化とでも言うべき、エーゲ海混成民族の口伝として伝えていた物語で、『吟遊詩人』が詠唱する形で伝えられてきた。その為、文学としてギリシャ文字で綴られるのはかなり後の事となる。口伝として「ムーサへの祈り」から始まり、『ムーサ(ゼウスとムネーモシュネー・記憶、との間の子)』に「伝えられるべき物語」を懇願して始まりつつ、吟遊詩人の言葉を借りてムーサが「ある英雄」の話を伝え始めるという形式を取っている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/オデュッセイア#ムーサへの祈り
「Ἄνδρα μοι ἔννεπε, Μοῦσα, πολύτροπον, ὃς μάλα πολλὰ」
「あの男のことを わたしに 語ってください ムーサよ 数多くの苦難を経験した「あの男」を……」
ムーサ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ムーサ
ムーサ(古希: Μοῦσα, Musa)またはムサは、ギリシア神話で文芸(μουσικη; ムーシケー、ムシケ)を司る女神たちである。複数形はムーサイ(Μοῦσαι, Musai)。
英語・フランス語のミューズ (英語・フランス語単数形: Muse、フランス語複数形 Muses) やミューゼス (英語複数形: Muses) としても知られる。
あらすじ
https://ja.wikipedia.org/wiki/オデュッセイア#構成
https://ja.wikipedia.org/wiki/オデュッセウス#トロイア戦争以後
https://1000ya.isis.ne.jp/0999.html#:~:text=そこでごくおおざっぱではあるが、オデュッセウスはこんな経験をした者だったということを、以下に綴合しておくことにする。
オデュッセイアのなかのオデュッセイア
イタロ・カルヴィーノ「なぜ古典を読むのか」第2章
オデュッセイアのなかにはいくつのオデュッセイアがあるか。
詩の冒頭にはテレマコスの旅の物語がおかれているが、これは、まだ現実に存在していない物語、すなわち、やがてオデュッセイアになるはずの物語を探しに行く話、といえるだろう。
イタケーの王宮にいる歌い手のフェミウスは、すでに他の英雄たちが〈それぞれの〉国に帰りついたことを知っている。まだ帰っていないのは、ただひとり、自分たちの王だけだ。
テレマコスがこの物語をもとめて、トロイ戦争の古強者たちをひとりひとりたずねあるくことになる。
古強者のすべてがそうであるように、ネストールもメネラオスも、物語の材料をどっさりたくわえている。だが、どれもテレマコスが探しもとめている物語ではない
そこで、メネラオスがついに驚くべき冒険をやってのける。なんと彼はアザラシに姿を変え、「海の老人」と呼ばれる、無類の変身上手であるプロテウスを捕まえ、過去と未来についてむりやりに白状させるのだ。
プロテウスはもちろん、オデュッセイアを自分の手のひらのように識りつくしている。そこで、オデュッセウスの話を、ちょうどホメロスがこの話を始めているのと同じ箇所、すなわち、主人公がカリュプソの島にいる場面から語りはじめるのだが、すこし語っただけで、あとは口をとざしてしまう。
そこでいよいよホメロスの出番ということになり、彼が物語をつづける。
『オデュッセイア』前半部
父オデュッセウスの不在に悩むテーレマコスの苦悩を描く
第1歌
場面は、「イーリアス」のトロイア戦争で活躍した英雄オデュッセウスが、女神カリュプソー(「隠す者」の意)の島に囚われているところからこの物語は始まる
オリュンポスの神々のほとんどが「オデュッセウスを故郷のイタケーに帰郷させること」を決議するが
オデュッセウスに我が子ポリュペーモスの眼を潰された海神ポセイドーンのみはオデュッセウスに深い恨みを持ち続け、海路で帰途に就こうとするオデュッセウスに様々な困難をもたらす趣旨が説明され
同時に英雄オデュッセウスに対してオリュンポスの神々が助力し憐み見放さない事を聴衆に暗示する
先のトロイア戦争(「イーリアス」)で、奮戦したオデュッセウスは、彼の故郷イタケーでは「オデュッセウスは既に戦死したものと考えられており(既に数年が経過している)」オデュッセウスの妻ペーネロペーの元には、オデュッセウスの莫大な財産とイタケーの支配を目論む40人の遺産目当ての求婚者たちがオデュッセウス邸を占拠してたむろしていた
(古代ギリシアでは、有力者は客人を歓待するのが習わしであったが、王の不在をいいことに王宮で享楽にふけり、文字通り財産を食い尽くさんとする所業は悪辣な行為である)
天神ゼウスの使いとして現れた女神アテーナーは、オデュッセウスを識る旧知の仲の友人として「異国の王メンテース王」の姿に扮してテーレマコスの元を訪れる
メンテース王はオデュッセウス邸での現状についてテーレマコスに問い質す。
テーレマコスは寝床につきながら異国の客人メンテース王に言われた「父を探す旅」について思いをめぐらす
第2歌
オデュッセウスが死んだと考えられているイタケーでは、オデュッセウスの妻ペーネロペーのところに、40人の求婚者が遺産目当てに言い寄って数年が経っていた
テーレマコスは意を決し、父の行方を探す望み薄き危険な旅に出る事を決意する
女神アテーナーの助けを借りて、テーレマコスは無事に父の行方を探す旅に出立する
第3歌
テーレマコスはまずイタケー島を出てピュロスに着き、同じアカイア人で武勇の名高いネストール王に会う
おりしも海神ポセイドーンへ生贄を捧げる祭祀の途中であった
王はトロイア戦争が9年の長きに及び多くの英雄たちさえも失った事を語りだす
そしてこのトロイア戦争に戦況を打開して戦に終止符を打ったのが知略の人 オデュッセウスであったと讃嘆し、戦争が終結しアカイア人の武将たちの多くが帰郷の際に亡くなった事告げる
「オデュッセウスはカリュプソーの島に囚われているらしい」
ネストール王は彼の息子たちにテーレマコスに助力する事を命じスパルタのメネラーオス王に送った
第4歌
ネメラーオスはアザラシに姿を変えポセイドーンの従者であるプロテウスを捕まえ、オデュッセウスのことを無理やり白状させる
『オデュッセイア』の基幹部
オデュッセウスの冒険を描く
第5歌
ポセイドーンの怒りを買い、イタケーに還れずにいるオデュッセウス
ポセイドーンがエチオピアの宴席に赴いており、オリュンポスに不在である隙を見て、アテーナーは、大神ゼウスに嘆願し、オデュッセウスの帰国の許しを得る
神々の王ゼウスは、伝令使ヘルメースをカリュプソーの島に赴かせ、オデュッセウスを出立させる
その帰国を快く思わないポセイドーンは、オデュッセウスのいかだを三叉矛で難破させる
第6歌
難破したオデュッセウスを海岸で助けたのは、パイアーケス人の王アルキノオスの王女ナウシカアーであった
第9歌
オデュッセウスは、自分の素性を話し、今までの長旅について話し始める
第12歌
オデュッセウスの航海と冒険の話の続き
船を進ませる途中、セイレーネス(セイレーンたち)という人の顔を持ち鳥の身体を持つ怪物がいる島の傍らを船は通過する
船は仲間を含めて渦巻きに飲み込まれたが、オデュッセウスだけは助かり、カリュプソーの島に流れ着いた
オデュッセウスの話は終わり
『オデュッセイア』後半部
オデュッセウスの帰還を描く
第13歌
アルキノオス王はオデュッセウスにイタケーに帰るように話し、オデュッセウスはアルキノオスから魔法の船を借り、イタケーへ船出し帰還する
アテーナーは、オデュッセウスを老人に変装させる
第15歌
アテーナーは、テーレマコスに故郷に帰るように言う
第16歌
テーレマコスがイタケーに帰ると、アテーナーはオデュッセウスを元の姿に戻す。オデュッセウスは、テーレマコスと再会する。2人は計略を練り、オデュッセウスが死んだと偽る
第19歌
オデュッセウスはペーネロペーと長く話すが、素性は明かさない
かつての乳母エウリュクレイアは、膝の傷から彼がオデュッセウスであることに気付く
第20歌
ゼウスは、青空に雷を落とす。
第22歌
オデュッセウスは首謀者アンティノオスの喉を矢で射抜き、息子や家来と共に他の求婚者たちをすべて討ち果たす
第23歌
オデュッセウスは、ペーネロペーに冒険談を話す
第24歌
オデュッセウスは、父ラーエルテースと再会する
ラーエルテース
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラーエルテース
ホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』では、ラーエルテースは一貫してオデュッセウスの父として語られる。この物語でラーエルテースはイタカ島で存命であり、隠退して農事にいそしんでいる
第19書では、オデュッセウスの妻ペーネロペーが求婚者たちに迫られて、ラーエルテースの葬儀のときのための衣を織り上げるまで返事を待つように告げ、その実、日中織った分を夜にはほどいて3年間回答を引き延ばしたことが語られる
最終の第24書では、20年ぶりに帰還を果たしたオデュッセウスがラーエルテースの館を訪れ、二人は再会を喜び合う
系図
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラーエルテース
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