現実に正解はない
アーキテクチャの本を読んだりしていると何か「正しい実装」というようなものがあるような気がしてしまうけど、実際のところ銀の弾丸はないのでその時々の状況によってベターなアーキテクチャというのは変わってくる。 これはアーキテクチャに限らず現実の問題や意思決定全般に言えることで、複数の選択肢があってそのうちどれを選んでも成功する場合があれば、どれを選んでも失敗する場合もあるが、人間は選択肢を与えられると「どれかが正解である」と思いたがる性質があるので注意が必要。(もちろん自分も人間なので例外ではない)(この性質は学校教育による後天的なものなのだろうか) 選択肢による結果の分散と意思決定のスピードを天秤にかけて「えいや」で決めてしまう方がいいことも多々ある。 僕は若いころ、システム開発には「正しいやり方」があるはずで、僕らが苦労しているのは、それをちゃんとやっていないからだと思っていた。そうじゃない、立派な方法論を書いているひとがプロジェクトを成功させているわけじゃないんだと本当に腑に落ちたのは、仕事を始めて4~5年してからでしたね。