ラヨ関数
かんたん,最初の定義
集合論においてグーゴル個以内の記号で表現された任意の有限数よりも大きい最小の数 あるいは,$ Rayo(10^{100})
2階述語論理の上に定義される$ Sat(\lbrack \phi \rbrack, s)を次のように定める ただし$ \lbrack \phi \rbrack, \lbrack \psi \rbrackはGödel数化された式とする code:rayo_Sat
∀R {
{
(ψ = "xi in xj" ∧ t(xi) ∈ t(xj)) ∨ (ψ = "xi = xj" ∧ t(xi) = t(xj)) ∨ (ψ = "(¬θ)" ∧ ¬R(θ, t)) ∨ (ψ = "(θ ∧ ξ)" ∧ R(θ, t) ∧ R(ξ, t)) ∨ (ψ = "∃xi(θ)" ∧ ∃t′: R(θ, t′)) }
$ n個以上の記号と,
ただ一つの自由変数$ x_1を持った次の性質を満たす式$ \phi(x_1)が存在するなら
$ Sat(\lbrack \phi(x_1) \rbrack, s)であるように$ x_1 := mとする変数設定$ sが存在する
任意の変数設定$ tに対して$ Sat(\lbrack \phi(x_1) \rbrack, t)なら$ tは$ x_1 = mを含む
$ Rayo(n)は,$ n個の記号でラヨ命名可能な全ての数より大きい数の内,最小の数とする
$ 9,7,4,\frac{1}{2}, \{4, \pi\}, \text{カナダ}, \omega, (\R - 3.2) \cdots) のようなオブジェクトの無限の連続である。
ラヨ関数における式
変数設定に関する文章
例
3つめの変数は2つめの変数に対して素(例なら9は7に対して素)
8番目の変数は3.2以外の全ての実数の集合である
式を形式的に記述するための言語は次の5つのルールがある
$ "a \in b":$ a番目のオブジェクトは$ b番目のオブジェクトの要素である
$ "a = b":$ a番目のオブジェクトと$ b番目のオブジェクトが等しい
$ "(\lnot e)":式$ eの否定
$ "(e \land f)":式$ e,fの論理積
$ "\exists a(e)":式$ eが真となるように$ a番目のオブジェクトを選べる
例
変数設定を(りんご, 全ての果物の集合, ...)とすると$ "1 \in 2"
$ "(\lnot \exists1(1 \in 2))"
1番目のオブジェクトは2番目のオブジェクトの要素である
という条件を満たすように1番目のオブジェクトを選ぶ
ことはできない
例えば変数設定を(3, ∅, ...)とするとこの式は真である
空集合にはいかなる値も要素ではない
式$ \phiの自由変数は1番目の引数のみ
式$ \phiに適合する変数設定に対して一番目の引数が$ m
そのような変数設定が1つは存在する
順序数の体系においては$ 0 = \emptyset 式$ "(\lnot \exists 2 ( 2 \in 1))"には次のような変数設定を考える
2番目のオブジェクトは1番目のオブジェクトの要素である
という条件を満たすように2番目のオブジェクトを変換する
はできない
1番目のオブジェクトは要素が存在しない
1番目のオブジェクトは$ \emptyset
よって$ \emptysetが作れる
よって0はラヨ命名可能
以下,適当な変数設定の$ k番目のオブジェクトを変数$ kと表記する
順序数では$ 1 = \{ \emptyset \}
まず,式$ "(\lnot \exists 3 ( 3 \in 2))"の変数2は空集合
さらに,変数1を$ \{\emptyset\}とするために式$ "2 \in 1"
変数1が$ \emptyset以外に要素を持たないことを保証するために
式$ "(\lnot \exists 3((3 \in 1 \land(\lnot 3 = 2))))"
「変数3が変数1の要素かつ,変数3は変数2ではない」となるように変数3を選ぶことはできない
つまり,変数3が変数1の要素なら変数3は変数2
つまり,変数1に要素が存在するならそれは変数2唯一つ
括弧に注意(勝手に減らしてはならない!)
以上3式を$ \landで結ぶ,つまり
$ "(((\lnot \exists 3 ( 3 \in 2)) \land 2 \in 1) \land (\lnot \exists 3((3 \in 1 \land(\lnot 3 = 2)))))"
38文字
この式の変数1は実際$ \{\emptyset\}
よって1はラヨ命名可能
以上の議論より$ Rayo(38) = 2(1までの数は38文字以内で命名できるので)