2019年9月10日 クナーヴェルシェア島を再調査する。
日付:2019年9月10日
小咄:
2019年9月初頭、ジュリー・マーティンから中井に突然連絡が入り、いまスウェーデンにいて、数日後にストックホルム沖合のクナーヴェルシェア島に行くから一緒に来ないかという誘いを受ける。彼女は1974年の夏、チュードアらとともにその島で《IEIE》のため二週間の現地調査を行なっていた。そこを45年ぶりに訪れようと言うのだ。飛行機代のことを考えると足が竦んだが、同時にこの機会を逃せば御年80歳の彼女と一緒にこの島に行くことはまずないだろう。迷ったあげく、中井は自分の子どもとじゃんけんをして決めることにする。運よく負けて、一番安いフライトに飛び乗る。霧に包まれたクナーヴェルシェア島に向かうボートのなかで、1974年の滞在時に作成された調査ログと、サウンド・ビームや霧の設置箇所を記した地図のコピーを中井が渡すと、ジュリーはそれらを目の前の風景と照らし合わせながら、さっそく記憶の糸を手繰り寄せはじめる。チュードアがかつて想定していたスケールを大幅に超えるこの想起(リフレクション)の作業は、島に滞在した三時間ほどのあいだずっと続いた。 https://scrapbox.io/files/630809fe3ebc9c0042be4d9c.jpg
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