本の「使い方」
https://scrapbox.io/files/678c5f61c6c8c5605afc1375.png
基本情報
書籍名: 本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法
ページ数: 256
金額: 1,400円+税
本の感想
「何かを学ぶなら「厚い本→薄い本」の順」という主張が、自分の読み方の真逆で、その説明も納得感があったため、やってみようと思えた。
厚い本を先に読むのは、「厚い本は書く力量が必要で出版ハードルも高いため、質の担保が期待できる」ため。
最後に薄い本で概要を整理して自分の理解と全体像を確かめる
「ちょっと読んでみたい」と思ったら図書館で探せば良い。無ければリクエストすればいい。
買って積むくらいなら、借りてざっと目を通す。気に入ったら読み込む、でも良い
本の概要
1行たりとも読み飛ばさない
何百年も残った古典は「正しい」
何かを学ぶなら「厚い本→薄い本」の順
お勧めの読者
最近、読書が減ってきたなと思う人
本から学ぶ時代じゃなくなってきたと思う人
動機、価格
入手金額: なし(Audible読み放題、図書館)
入手フォーマット: Audible
入手動機: Audibleで見ていて気になった
動機は満たされたか: はい
関連リンク
引用
思考パターンを学ぶには、読書が最良の方法
考える力は、ゼロから生まれるものではありません。料理と同じで、考える力の最初のレシピは、先人の考える型、発想のパターンを真似ることです。
先人の考える型や発想のパターンを知るひとつの方法が、読書です。とくに古典。何十年、何百年と読み継がれてきた古典は、現代人にとっても色あせることはありません。 読書は、世界の賢人や先人が書き残した体験や思考を、文章で追体験することです。
マルティン・ハイデッガー(ドイツの哲学者)の研究で知られる故・木田元中央大学名誉教授は、「きちんと書かれたテキストを一言一句丁寧に読み込んで、その人の思考のブ ロセスを追体験することによってしか、思考力は養えない」という趣旨のことを言い切っておられました。
読書の本当の目的が考える力を鍛えることだとしたら、アリストテレス、デカルト、カ ントといった超一流の頭脳の思考のプロセスを追体験することが、学びになるはずです。
教育+教養=より良い生活
・教育………………生きていくために必要な最低限の武器を与えること ・教養………………より良い生活を送るために、思考の材料となる情報を広く、かつある程度まで深く身に付けること ストックしてある知識や情報の量が多ければ多いほど、思考や直感など脳の活動の精度は高くなります。だから僕たちは、たくさんの教養を身に付けておく必要があるのです。 教養を身に付けるための「三智」
島崎藤村が
「本を読んだり、話を聞いたりして得る知恵」
「他人との交流を通して、人 から得る知恵」
「実際に体験して得る知恵」
を三智と呼んだように、僕も、
・「人」から学ぶ
・「本」から学ぶ
・「旅」から学ぶ
の3つ以外に、教養を身に付ける術はないと考えています。
1. 何百年も読み継がれたもの(古典)は当たりはずれが少ない
2. コストと時間がかからない
3. 場所を選ばず、どこでも情報が手に入る
4. 時間軸と空間軸が圧倒的に広くて深い
5. 実体験にも勝るイメージが得られる
ルースブルック「偏見なき思想は、 香りなき花束である」
花には香りが あったほうがいいし、本には、毒とか、強い偏見があって尖っているほうがいい
「花には香り、本には毒を」
毒があったほうが、読み手の心に深く残ります。心のどこかに引っ掛かって、 人生を変える、よすがになります。
毒が回らない本は、「ああ、おもしろかった。すっきりした。はい、全部、忘れて、それでおしまい」です
読むだけ時間のムダです
新しい知識を得るときのお勧めルール
1. 関連書籍を「7~8冊」手に入れる
2. 「厚くて、難解そうな本」から読み始めて、輪郭をつかむ
3. 最後に「薄い入門書」を読んで、体系化する
4. 本で学んだあとは、実際に体験してみる
「厚くて、難解そうな本」から読む理由
「分厚い本に、それほど不出来な本はない」と僕は考えていま す。なぜなら、不出来な人に分厚い本が書けるとはまず思えないからです。 分厚い本をつくるのにはお金もかかるので、出版社も、不出来な人にはまず書かせないと思います。分厚い本が書けるのは、力量のある人です。力量のある人が書いた本なら、ハズレの確率は低いと思います。それに、薄い入門書は、厚い本の内容を要約し、抽象的にまとめたものです。全体像を 知らないうちに要約ばかりを読んでも、その分野を体系的に理解することはできません。わからない部分があっても気にせずに、分厚い本を一字一句読み進めていく。「これ1冊を全部読み終えたら、いくらかはわかるようになるはずだ」と信じて、それは もう、ひたすら丁寧に読み込みます。すると、4~5冊を読み終える頃には、その分野の 輪郭がつかめるようになります。
新聞3紙の「書評欄」を見て、ムラムラとした本を選ぶ
「新聞の書評欄は、新聞の中でいちばん優れたページ」
自他共に日本では超一流と目される学者や評論家が書評委員として選 ばれているからです。しかも署名入りで書評を書く以上、彼らだって中途半端なことはできません。
書評欄を読むのは、たいていは本好きな人たちなので、そこにアホなことを書いたら、レピュテーション(評判)があっという間に落ち てしまいます。だから自然とインセンティブが働いて、全力で本を選んで、全力で書いて いるはずです。いいかげんな本を紹介するはずがありません。
本の紹介のうち、一部気になった本
自分の頭で考え、自分の意見を表明するにはどうするか、のヒントが満載
この本がおもしろいのは、男性論の体裁をとっていながらも、「人生いかに生きるべきか」という、生き方の処方箋を提示しているところです。
一読するだけで、腹の底から元気が湧いてくる本です。