テスト技法
テスト担当者にとって,永遠のツールであり,最低限,身につけていなければならない技法は,「同値分割」と「境界値分析」の2つです.この2つの技法は,1979年にGrenford Myersが記した『The Art of Software Testing』参考文献3で紹介されたものであり,極論すると,ソフトウェアのテスト技法は,これ以降,大きな進歩はありません.四半世紀前の技術書が,未だにベストセラーの1つであることは異常ですが,確かな事実です.逆にいえば,同書の内容で注目すべきなのは,「同値分割」と「境界値分析」の2つの技法だけですが,エベレスト初登攀のような大偉業となりました.以降,発表されたテスト技法は,いずれも,この亜流・変形であり,エベレスト登攀でいえば,難度の高いバリエーションルートから登ったり,無酸素登攀のようなもので,初登攀に比べるとインパクトは大きくはありません.