B.参考00:MSアカウントとローカルアカウント
【Windows限定】「本実習開始の前に,自PCの準備は自力で」といったが,参考までに.
◆デフォルトはMSアカウント
WindowsPCの最初のセットアップでひっかかるポイントとして「 ユーザアカウント」がある.
Windowsを初期設定する際に,サインインするユーザを決めるのだが,通常は「Microsoftアカウント」をいれなさい,と言われる.
Microsoftアカウントはネット接続していないと有効にならない.大学のようにWiFiが充実していればよいが,自宅や屋外でネットが切れている時には非常にこまる.
また,新規登録するとしても,大学アカウントとの関係がわからないので迷うこともあるだろう.
MSアカウントで初期設定すると他のユーザ登録ができないので,それはいやだという人もいるだろう.
「Microsoftの手下にはならないぞ」という人もいるかもしれない(藤井もその一人(^^)).
こういう場合,ネットを使わない「ローカルアカウント」を登録する方法がある.
※MSアカウントとローカルアカウントの違いについては▼▼ 参照.
◆BitLockerでの違い
2種類のアカウントで大きな違いはもう一点,BitLockerを使う際にでてくる.
BitLockerとは,ディスクごと暗号化してしまう,セキュリティシステムのこと.
PCを盗まれた,紛失した場合,勝手に他人に中身をいじられるのは困る.ユーザパスワードをかけていても,ディスクを抜き取られたら読み取られてしまう.
BitLockerはそれを防ぐツール.
社会では情報漏洩が大きな問題になっている.今ではほとんどの企業がBitLockerを採用している.
ただし,BitLockerをディスクにかけてしまうと,トラブルが生じた際に,BitLocker有効時に発行された「回復キー」が必要になる.この回復キーは自分が保管しておく必要があるのだが,何年も経っていれば紛失したり忘れたりする.
Microsoftアカウントを使っていると,Microsoftのサーバに保管してくれるので,回復キーを忘れても大丈夫. ← 所詮クラウドなので,漏洩のリスクはゼロではないことに注意
ローカルアカウントだとそれはできないため,完全に自分で管理する必要がある.
◆アカウントの違いを整理
以上の情報を整理すると,▼▼ のようになる.
table:ローカルアカウントとMSアカウントの違い
項目 ローカルアカウント Microsoft アカウント
アカウントの保存先 PC内部 PC+MSサーバ
アカウント名 自由に設定 メールアドレス
自PCで複数アカウント 可能 不可
別PCでアカウント使用 不可 可能
Windowsストア 一部可能 可能
Microsoftサービス 一部可能 可能
情報安全性 PC内保存 PC+MSサーバ
BitLocker回復キー保管 自力保管 MSサーバ
※どちらを使っても龍大のネットや龍大のサービスを利用することは可能.
◆ローカルアカウントの登録
ではローカルアカウントを登録する方法はどうかというと……
昨今のWindows11では通常のセットアップ画面ではローカルアカウント登録にたどりつけない.
少し面倒だが,抜け道的な方法がある.(もちろん違法ではないし,Microsoftのソフトウェア契約違反でもない)
それが▼▼ .
要するに,「ネットワークに接続しましょう」画面でShift+F10
→ コマンド窓で .\oobe\BYPASSNRO.cmdと入力してEnter → PC再起動
→ 同じ作業で「ネットワークに接続しましょう」画面に
→ 「インターネットに接続していません」を押す
→ 「制限された設定で続行」を押す=ローカルアカウント
情報メディア課程作成の動画も参照:
★アカウントについて,自分でも調べみよう.
← まず,自分のアカウントがどちらなのかわかっていますか?
以上.
2024/4/3