3.2能動素子(1)能動素子とは
◎能動素子とは
能動素子は,入力信号や電源に対して能動的に作用し,給電・整流・増幅などの動作をする素子である.
※能動素子:active element/ active component
その動作特性により,受動素子では作り得ない極めて多様で複雑な回路を構成することができる.
能動素子には,電池,真空管,継電器(リレー),ダイオード,トランジスタ,サイリスタ,オペアンプ等がある.
能動素子の中でも電子管や半導体素子を使った回路は「電子回路」と呼ばれる.
本実験における「電気回路」「アナログ電子回路」「ディジタル電子情報回路」というテーマ名称もこれに準じている.
☆☆電気回路か電子回路か?☆☆
本来,電気素子を接続した回路はすべて「電気回路」だが,電子回路の呼称が誕生して以来,「電気回路」といえば,半導体素子を含まない回路を指すようになった.
ただしこれらの呼称は慣習的なもので,厳密ではない.使う素子で分けるなら,「受動回路」「能動回路」「真空管回路」「トランジスタ回路」と呼ぶ方が曖昧さを避けることができるだろう
さらに,電気・電子回路は明確な用途があるので,回路の名称は目的・用途で呼ばれるのが正道だろう.「直流電源回路」「電圧増幅回路」「モーター制御回路」等々