モバイルがPCに与えた影響
スマホが登場しなければそのままでよかったのに、スマホが登場したせいでオーディエンスの慣れているUIが変わり、PC版も影響を受けたという事例がいくつも存在する。
ただここで難しいのは、単純にその時代の流行りであるとか、必ずしもモバイルが主要なファクターでない可能性があるという点である。でも流行りというのもある程度モバイルが生み出しているという面もある。まあ話半分くらいに見てもらえればありがたい。
モバイルのPCと比べた特徴というのは
ホバーがない
タッチターゲットがでかい
画面が小さい
ということであり、それらの特徴に合わせて作られたUIイディオムが、それらを持ち合わせていないPCのUIにも徐々に侵食してきている。
モバイルの制約(ホバーがないので押せる要素を押せそうにしないといけない)に引っ張られた例。
https://scrapbox.io/files/616e38bcd6c117001d034e39.png
https://scrapbox.io/files/6192688b537cec0022d0d9ab.png
https://scrapbox.io/files/618b5823a974ef001dd74ede.png
Windows 10のFluent Designのやつ:ホバーでボタンの輪郭が出てくる。
ハンバーガーメニューと1カラムレイアウトもモバイルの影響。このあたりはモバイル以前に比べてどう増えたかの具体的なデータがないから議論が難しい……。
てかそもそもスマホが出るまでハンバーガーメニューとか存在しなかったよな。
https://scrapbox.io/files/61a88c0942db57001dec56cb.png
https://scrapbox.io/files/61a88c2de26ff5002076f00c.png
上を見れば分かる通り、Gmailにハンバーガーメニューがある必要は一切ない。今のハンバーガーメニューは、左のバーを完全に隠すのではなくMaterial DesignのNavigation Railにする役割を持っており、たしかにその方が右側のカラムが広くなり作業がしやすくなるシチュエーションも存在するのだが、おそらく以前だったらその機能は>みたいなアイコンで表されていたことだろう。モバイルで誕生したハンバーガーメニューというイディオムがPCにも侵食していることがわかる(そしてそれは、ハンバーガーメニューは中に何が入っているかわからないから撤廃すべきというような単純な二元論ではなく、ハンバーガーアイコンを見たときにユーザーが想起するアクションが固まりつつあるのでそれを拡張できるという、意味とコミュニケーションの話である)。 ストーリーズUIとかもそうかも。スライドを縦長にしてカルーセルにする。自動でどんどん進むのはモバイルに特有なことなのか自信がないが……。
https://scrapbox.io/files/61af697c3162410023c669a9.png
これは何??
前だったらリストになっていたのが、グリッドによるウィジェットのようになっている。
PCのUIでリストが使われていたのは縦方向のマウスの移動量が少ないのが大きいが、タッチターゲットを大きくしつつ情報量を変えないようにすると、このようなグリッドのUIになるというのがiOSのコントロールセンターで起こったこと。
そういうタイルのUIに慣れた人(cf. Windows 8)向けのUIになっている。
https://www.youtube.com/watch?v=v6gqipmbcok
https://gyazo.com/b31dcfff99a7d39aa8584a0cb4f453f0
よく見ると昔のmacOSのウィンドウってバーの部分にしましまがついていて、ドラッグできるシグニファイアとして機能していたんだな。いつからなくなったんだろう 目次
「スマホがなければ存在しなかったであろう、パソコンのUI」って何?
あるときスマートフォンがパソコンから分岐して生まれた
スマートフォンは、パソコンでできることを持ち運べる小さいタッチパネル端末に収めたもの
その制約から、パソコンですでに存在したUIを結構変えて、まともに使えるようにしないといけなかった
でもスマホが登場してしばらく、パソコンでもまるでスマホのようなUIが見られるようになった。パソコンではスマホと違ってそういう制約は考えなくていいはずなのになぜ?
具体的な事例と分類
UIの進化って何
こうなりました。
2022/06/07
https://gyazo.com/0fa1b84117d806f4abd3dbbc029a9625
Stage Managerヤバ!!!