第13回グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞者個展 谷口典央展「Faded Scene」
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第13回グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞者個展
谷口典央展「Faded Scene」
会期:2016.6.28 火 - 7.15 金
時間:11:00a.m.-7:00p.m.
日曜休館 入場無料
谷口典央は、本来は木版画の版として使われる版木に、古代の遺跡や壁画からのインスピレーションや自身の空想をもとに彫った作品で、第13回グラフィック「1_WALL」のグランプリを獲得しました。受賞作品は、「テレビゲームのRPGを想起させ、一歩間違えると時代遅れになるテーマだが、これは今の時代に合う作品だ。」と高く評価されました。
谷口は、現在「自分だけが知る、人々に忘れ去られた物語」をテーマに制作をしています。世界各地の民俗や儀式から着想を得ている古今東西のモチーフが混じり合う絵には、ノスタルジーと今まで見たことがない新しい風景が共生しています。一本一本の線の構成により描かれている豹や蛇、天使などは、それぞれ明確な関係性を示されておらず、多様な解釈の余地を残し、見る人の想像力をかき立てます。「自分らしい作品 が出来れば、画材や支持体は関係ない。」と語る谷口は、油彩、水彩、ドローイング、版画など、その時々のイメージに合う手法をとっています。どの作品にも共通する、伸びやかで凛とした線の表現からは、異なる手法を楽しみながら使いこなす谷口の姿勢を見てとることができます。
本展では新作の版木の作品に加え、油画やドローイングをあわせて展示します。受賞から約1年後の個展を、ぜひご覧ください。
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1988年福岡県生まれ。
東京造形大学卒業。
展示に寄せて
何もない画面に1本の線を引いた瞬間から物語は始まります。
初めから明確な構図や描くモチーフの形は決めず、その引かれた線は時として人になり、豹になり、石になり、あらゆるものに生まれ変わる可能性を持って繋がっていきます。
画面を漂うような揺らいだ線は風の吹く向きであり、水の流れであり、描かれたもの、場面そのものの動きです。
物語はこれからも続いていきます。
谷口典央
審査員より
谷口典央さんが描く作品は、多様な描画材と支持体によって表現されている。もちろん、多様なメディアを表現手段として制作するスタイルは珍しいものではない。しかしながら、谷口さんの作品には決定的な強さがあり、自分が感じるその強さは〈古風である〉ということだ。
その古風さは、懐かしさよりも奥にある、太古の人類が自然と向き合いながら身体性のひとつとして体に馴染ませてきた〈かく〉という行為の根源的な力を揺さぶり、現在進行形の強度をもつ画面として迫ってくる。
大原大次郎(グラフィックデザイナー)
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_ <チラシPDF>
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<パンフレットPDF>
主催:ガーディアン・ガーデン