2026/6
6月発売の気になる本
6/5 大滝瓶太『その謎を解いてはいけない 黒歴史について語るときに我々の語ること』
6/10 大滝瓶太『口笛吹きと音楽の犬』
6/18 『世界を壊したビッグテックの悪党ども テック業界“ぼぼ”全史の取材録』
2026/6/1
日々のメモを中長期の思考につなげる Logseq DB の使い方|mehori|pixivFANBOX(有料記事)
Logseqで日々のメモを中長期的な思考につなげるための方法。
「自由」の裁定取引(アービトレーション)|finalvent
つまり、自由を「守るか、捨てるか」という二択で考えるのではなく、自由と安全、自由と秩序、自由と便利さ、自由と経済的安定とのあいだで、どの価値を高く見積もり、どの自由を安く手放しているのかを見る。これが、ここで言う自由のアービトレーションです。
アービトレーションとは裁定取引のこと。安いところで買って、高いところで売る。いわゆるサヤ取り。
程度の問題の視点を取り入れる姿勢だとも言えそう
2026/6/2
Build a Second Brain with Claude and Obsidian | JDH Wilkins
Build a system complex enough to contain whatever data you want to put in it, but simple enough that you will actually maintain it. Otherwise you won't.
必要なデータをすべて格納できるほど複雑でありながら、実際にメンテナンスできるほどシンプルなシステムを構築してください。そうでなければ、維持管理は不可能です。
Create the routines yourself. Define the linking schemes. Learn it inside and out. If you don't completely understand it, and there aren't defined rules for how things should be handled, then introducing an AI agent into the picture is going to derail the whole system.
ルーチンは自分で作成し、リンクの仕組みを定義してください。システムを完全に理解することが重要です。完全に理解していない状態で、処理方法に関する明確なルールがないままAIエージェントを導入すると、システム全体が崩壊してしまう可能性があります。
2026/6/4
ark: A Personal Archive System, Part 2: A Day with the Archives – Jamie Todd Rubin
Scene 1 – Morning: Catching Upの動作が良さそう。
自分がやろうとしていることに近い。
2026/6/6
The Creative Link Between Words and Ideas is Weakening in the AI Era | Sciety
Comparing before-versus-after ChatGPT’s release revealed increasing word-level diversity simultaneous with decreasing conceptual diversity at sentence and whole-document levels.
自分の実感と一致する。
生成AIは、一般的にかっこいいこと、目新しそうな表現をよく使うが、その実質はわりと空虚であることが多い。にもかかわらず、なんとなくすごいことは言われているように感じてしまう。
それ以上に、具体的な成果物のうんぬんというよりも、大きなレベルでの創造性が減少している気すらする。
祝祭の網の目と余る身体 - だいわlog
"たとえば、美術(図工)や音楽、体育といった、本来であれば個人の身体感覚や表現の歓びに直結しているはずの教科が、一律の物差しで測定される場所に置かれたとき、私たちの心には消えない爪痕が残ることがある"
→絵を描いて学んだこと|倉下忠憲
"こうして体育や部活動は、身体を通して世界に触れる時間ではなく、自分の身体が周囲の基準に届かないことを思い知らされる時間へと変わってしまう。そこで反復されるのは、身体を動かす歓びではなく、苦手意識の増幅である。"
これは『読書スタディーズ』に出てくる読書への苦手意識とも通じる。
"学校を「学校する」と動詞化し、生成の場としてとらえること。それは、学校を規律があるかないかという二項対立で見るのではなく、「社会性と非社会性の間」(矢野)で、身体がそのつどサバイブする場所としてとらえることでもある。"
「学校する」のような名詞を動詞にひらく変換は個人的にもよくやっていて、言葉のこわばりをほぐす一助になるかなと考えています。
殺人までの「距離」が失われた社会|finalvent
トクリュウ、という言葉をはじめてしった
しかし、だからといって相手を殺していいのか。ここから先は、まったく別の問題です。たしかに、相手を殺さなければ自分が殺される、という究極の状況もあるかもしれません。しかし、そこまで考えるには慎重でなければなりません。食べ物を盗むことと、人を殺すことの間には、本来、非常に遠い距離があるからです。その距離を考えてはいけない。ここが大事なのです。
距離が消失している。短絡的。
人は、追い詰められれば盗むかもしれない。飢えれば、他人の食べ物に手を伸ばすかもしれない。しかし、そこから人を殺すところまでは、本来、遠い。越えにくい隔たりがある。その隔たりの感覚が、私たちの日常を守っているのです。私たちの凡庸な生活と凡庸な倫理は、この「距離」によって守られている。そうあるべきなのです。極限状態が、日常のすぐ隣に置かれてはならない。生きるために盗むかもしれないという極限の例外と、日々の欲望や不満とは、遠く隔てられていなければならない。その隔たりがあるからこそ、私たちは普通に働き、普通に食べ、普通に眠り、普通に人を傷つけずに生きていくことができるのです。
人間の倫理は、教科書で身につくものではありません。理路整然と説明されて分かるものでもありません。人は、人と生きる中で、当たり前の感覚として受け取っていくのだと思います。人のものを盗んではいけない。人を殺してはいけない。それは、どこかで誰かに言われる以前に、人間の社会にいれば自然に分かるはずのことでした。ところが、その当たり前が分からない人たちが現れている。そこに、今の社会の途方に暮れるような深い問題があるのでしょう。
kayamatetsu.com
香山哲さんのホームページ
2026/6/10
ark: A Personal Archive System, Part 3: The Store — Where the Archive Actually Lives – Jamie Todd Rubin
All of the meta-data needed to describe a file is stored in the database. That meta-data breaks down into five categories:
Classification (doc type, series, sub-series, format, sensitivity, priority, etc.)
Provenance (date authored, record origin, original source path, physical location, etc.)
Identification (doc ID, sha256, title, store path)
Quality (OCR status, OCR quality)
Content (full-text search content, LLM summary, embeddings)
ファイルの説明に必要なメタデータはすべてデータベースに保存されます。このメタデータは、以下の5つのカテゴリに分類されます。
分類(文書タイプ、シリーズ、サブシリーズ、フォーマット、機密性、優先度など)
来歴(作成日、記録の出所、元のソースパス、物理的な場所など)
識別情報(文書ID、SHA256ハッシュ、タイトル、保存場所)
品質(OCRステータス、OCR品質)
コンテンツ(全文検索コンテンツ、LLMサマリー、埋め込み)
2026/6/14
How the Open Knowledge Format can improve data sharing | Google Cloud Blog
Knowledge as a living wiki(生きたWikiとしての知識)
面白いな。「生きた知識としてのwiki」みたいなことも言えそう
The Zettelkasten Trap: Why PKM Systems Stop Producing Output
自分の注意の軌跡
The internet already beats most personal note systems as a reference library. AI has made that even more obvious. What they don’t have is my trail of attention: the ideas I found surprising, useful, frustrating, or personal over years of reading and working.
インターネットは、すでにほとんどの個人用ノートシステムを凌駕するリファレンスライブラリとなっています。AIの登場によって、そのことはさらに明白になりました。しかし、インターネットには私の注意の軌跡がありません。長年の読書や仕事を通して、驚き、役立ち、苛立ち、あるいは個人的な思いが込められたアイデアの軌跡です。
アーカイブではなくパイプライン
For my own system, I think about the back half of the pipeline in three stages: retrieval, reflection, and output.
私自身のシステムでは、パイプラインの後半部分を3つの段階に分けて考えています。それは、検索、振り返り、そして出力です。
Retrieval asks whether I can find the right note at the right moment. Reflection is where raw notes become thinking again. Output is the honest metric: did the system help me write, decide, or plan?
検索とは、適切なタイミングで適切なメモを見つけられるかどうかを問う段階です。振り返りとは、生のメモを再び思考へと昇華させる段階です。出力とは、システムが私の執筆、決定、計画に役立ったかどうかという、正直な評価基準です。
2026/6/15
ジョセフ・ヒース「ハラリ vs ヘンリック:人間の進化について科学が実際に語っていること」(2026年6月13日) – 経済学101
こうして見ると、伝統的な説明順序が、直観的な分かりやすさを持ち続けている一方、あらゆるステップで反論に晒されてきたことが分かるだろう。だからこそ、理論家たちが真に「型にはまらない」アプローチをとるための真剣な試みを始めた際、大変な興奮が生じたのだ。その一例が、ジョセフ・ヘンリックが展開した議論である。とはいえ、彼の理論の大部分は、ピーター・リチャーソンとロバート・ボイドが創始したものである、ということは言っておかねばならない(『文化と進化プロセス(Culture and the Evolutionary Process)』、『文化の起源と進化(The Origin and Evolution of Cultures)』、『遺伝子のみによらず(Not By Genes Alone)』〔いずれも未邦訳〕)。ヘンリックはボイドの教え子であり、ボイドから多くを学んでいる。加えて、ヘンリックは一般読者に向けて理論を伝えるのが非常に上手い一方、ストーリーテリングに熱中しすぎて、かえって理論を明瞭に提示できなくなってしまっていることがある。読者は、ヘンリックが理論を説明するために挙げた個々の例は覚えているのだが、その例を使って彼が指摘しようとしていた論点を掴み損ねてしまいがちなのだ。
論点先取(begging the question)
証明すべき命題が暗黙または明示的に前提の1つとして使われるという誤謬
2026/6/20
情報ツールの用途
/utakata-digitalgarden/Obsidianの運用法検討 2026
Obsidianを参照すれば記事が書き始められる、という状態にしたい
執筆補助ツールに求める機能と呼ぶとして、そこには二つの機能が考えられる
素材を引き出す
題材を検討する
ちなみに、メタファーを使った言い方は使い勝手がよいが、そもそもそれが具体的にどう「使われるのか」のイメージが空洞になる傾向があり、「Obsidianを参照すれば記事が書き始められる、という状態にしたい」のような具体的なイメージの方が検討がはかどることの方が多い
Obsidian’s Missing Why. Using the teachings of Thomas Aquinas… | by Ordo | Medium
Thomas Aquinas describes thinking as ordered: from reality to understanding, from understanding to expression, and from expression toward judgment and action. When that order is preserved, tools assist thought. When it reverses, structure begins to substitute for understanding and motion replaces direction.
トマス・アクィナスは、思考を秩序だったものとして捉えています。それは、現実から理解へ、理解から表現へ、そして表現から判断と行動へと至る流れです。この秩序が保たれているとき、ツールは思考を助けます。しかし、この秩序が逆転すると、構造が理解に取って代わり、動きが方向性を失ってしまうのです。
This article uses Aquinas as a lens to clarify why some vaults deepen understanding while others drift into what I call polished postponement.
本稿では、アクィナスの思想をレンズとして用い、なぜ一部のツールは理解を深める一方で、他のツールは私が「洗練された先延ばし」と呼ぶ状態に陥ってしまうのかを明らかにします。
Aquinas gives a simple definition of truth: “veritas intellectus sit adaequatio intellectus et rei” — “the truth of the intellect is the conformity of the intellect and the thing.”
アクィナスは真理を簡潔に定義しています。「veritas intellectus sit adaequatio intellectus et rei」(知性の真理とは、知性と事物との一致である)。
And so the decisive question becomes: What is your vault for?
そこで決定的な問いは、「あなたの保管庫は何のためにあるのか?」ということになります。
Is it ordered toward:
Producing finished writing?
Clarifying research questions?
Tracking obligations and decisions?
Developing ideas over time?
Preserving reference material?
保管庫は、以下の目的のために構築されているのでしょうか?
完成した文章を作成するため?
研究課題を明確にするため?
義務や決定事項を追跡するため?
時間をかけてアイデアを発展させるため?
参考資料を保存するため?
This gathers the prior benchmarks we’ve covered so far into one governing principle: Truth (adequation) matters relative to what you are trying to understand. Agency matters relative to what you are trying to direct. Habit stabilizes patterns relative to what they are ordered toward. The end (the telos) gives hierarchy to all three.
これらの目的それぞれによって、保管庫の構造は異なります。タグ、バックリンク、ダッシュボード、プラグインといった同じ機能でも、それが果たす目的によって、適切であったり過剰であったりします。
非常に重要な指摘
2026/6/21
StarTrail-org/PixelRAG: The end of web parsing. The beginning of scalable pixel-native search.
Webスクレイピングなどで、HTMLのDOMを解析するのではなく、ページのスクリーンショットを対象にするというアプローチ。情報量がケタチなのはわかる。
2026/6/23
なぜ使いにくいシステムが生まれるのか──リゾーム(業務)とツリー(UI)の乖離を埋める情報建築の技術 (1/2)|ProductZine(プロダクトジン)
事例:リゾームとして「入社手続き」を捉え直す
1. 接続(Connection)
2. 切断と再生(Heterogeneity)
3. 多相性(Multiplicity)
「業務世界をリゾームとして捉えることで、情報の多義性や、隠れた関係性を発見することができます。これらを無視してきれいなツリー構造のシステムを作ろうとすると、現場の運用に耐えられないものになってしまうのです」
Information Architecture
Foundation(基礎)≒データモデル
Superstructure(構造)≒ページ階層・ナビゲーション
Room(空間)≒体験・機能・レイアウト
Equipment/Movables(設備・家具)≒ボタン、モーダル、コンポーネント
ユニットバス・アーキテクチャ
自分が決めるこということ|finalvent
そして、「自分で決める」というができるにようになるは訓練する必要があると思っています。
決めるという練習
言葉にすると、かえってわかりにくくなってしまうかもしれません。でも、決断というのは、不合理でも、間違っていても、「自分が決断すると決めたら、決断していい」。これが第一原理なんです。
これが「自由」ということだろう。
2026/6/27
ひとりでも - by Ikumi Yoshida - ほんやくすること、暮らすこと
静かに観察しながら考えていた。こちらの返答が全くないのに喋り続けるこの男性は、私たちに向けてではなく、ここにはいない他の誰かに向けてパフォーマンスをしているのかもしれない。女性に対して言葉を発しているようで、その言葉は、おそらく動画を見ている(後で見せる?)であろう誰かへのパフォーマンスであり、自分に課された役割を果たしているという「証明」をしているのかもしれない。「自分が有用である証拠」を残そうとする彼なりのパフォーマンスだったのかもしれない。なんだか、とてつもなく空っぽだ。一方で、その女性は揺るがない。静かにずっと立っている。もう何年もこういう場面があり、その度にこうやって、立ち続けてきたのだろう。
置き配的だ。
【第一便】「無限のエネルギー交換」とは何か|数と人をめぐる無限の会話|青木真兵→友田とん(往復書簡)|かしわもち 柏書房のwebマガジン
近代とエネルギーについて
When AI Becomes the Compiler (PKM) | by Steven Thompson | A Voice in the Conversation | Jun, 2026 | Medium
ノートを書くのは自分だが、たくさんのアーカイブを統合して提示するのは生成AIという役割分担
🌳Cultivating a Living Landscape - by John A Taylor
The goal is to discover the conditions in which your own understanding comes alive.
重要なのは、自分自身の理解が生き生きと発揮される条件を見つけることです。
2026/6/29
Stop Building Your Second Brain - by Matt Tilmann
「未来の自分にとっての探しやすさ」を起点とすること
→メモから始める知的生産
5つのポイント
1. Write every note to your future self
2. Add one trigger phrase
この意味で、タグは基本的に短すぎる(情報量が乏しすぎる)
フレーズの方がもっと自分の脳にフィットしている
長ければいいというものではなく、どれだけ文脈が豊かかということだろう
3. The Sunday 10-minute scan
これを考えるときに、自分の一週間の活動を一覧できたらいいと感じる
書いた記事、書き留めたメモ、記事へのコメントなど
4. Attach notes to projects, not categories
あらゆることを、暫定的なプロジェクトに紐付けていく
provisional project
5. Let bad notes die
『庭のかたちが生まれるとき』の執筆メモ|山内朋樹
「これでは誰も読んでくれない」というのは孤独な執筆作業中によく思うことで、次回作のエッセイを書きながらもそう思っていた。というか、まだ出ていないのでいまもそう思っている。そんなとき、すでに世に出て読まれている書籍って道しるべの灯台でもあるんですよね。
2026/6/30
Web 標準の議論を LLM-Wiki で追う | blog.jxck.io
これはとてもよい使い方に見える。
いわゆるPKMとの違いは何かと考えたら、スコープの限定だろう。おそらくそれが鍵になる。
暴走する当事者性/公式はオールドメディアを「殺す」のか② – 集英社新書プラス
「受けたから正解、受けなかったら間違い。結論は現場で出ているのだから、それ以上でもそれ以下でもない。そのことは演者である自分が一番肌で感じている」。板の上で奮闘している芸人であればこそ、その思いは強くなる。第三者による批評を嫌う理由としては十分だ。「知らんくせに言うな」「やったこともない奴が語るな」というやつである。
極論すれば、芸の良し悪しは、その芸が披露された場の空気を吸った者以外に語る資格がない、ということ。「当事者しか語る資格なし」の現場至上主義そのものである。
SUPER EIGHT(旧関ジャニ∞)の音楽バラエティ『EIGHT-JAM』(テレビ朝日系、旧番組名『関ジャム 完全燃SHOW』)が支持を集めるのは、視聴者が推すアーティストの楽曲の何がすごいかを、同業者である別のアーティストや音楽プロデューサーが言語化してくれるからだ。アーティストや音楽プロデューサー、いずれも「知ってる奴」「やったことのある奴」だ。彼らも専門家であり当事者である。
歴史考証にわずかでも言及する大河ドラマ批評は、歴史研究を職業とするアカデミシャン以外には語りにくい空気がある。新型コロナ関連については医療関係者以外には語りにくい空気がある。いずれも、語る資格を認められているのは専門家であり当事者だ。
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