色彩とハッチングの関係
from ハッチング
1. 油性絵の具のハッチング
油絵の具は乾性油の粘り気や透明感から醸し出す発色や絵肌が特徴的であり、また、乾燥速度の遅さからくるぼかしのし易さも、水性絵の具にはない長所と言える。したがって、描画法も平塗やモデリングでたっぷりと不透明な絵の具で描写することができ、しかもぼかしやグレーズ等を用いることで階調表現も容易である。つまり、ハッチング的描画法は油彩画においてあまり必要としないということも言える。
加えて、油の粘り気から細い線を描くことが困難
細い線を描きやすいように展色材と顔料の比率を変えると、油彩の特徴が損なわれる
2. 水彩絵の具のハッチング
ハッチングの歴史と役割#69647cc6000000000083080f
フレスコ
展色剤(メディウム)がない
希釈する水の加減=絵具の濃度
ハッチングに適した濃度=不透明度が低い
淡い色彩になる
支持体が濡れており、細密なハッチングはできない
そのため、淡く半透明でやや太めの線になる
卵黄テンペラ
展色剤である卵黄が粘りと厚みを持つ
ハッチングの線も不透明になり、伸びもいい
ハッチングが代表的な描画技法となる
長い線を引くことは難しく、線は短め
テンペラと油彩の混合
油性と水性の長所を融合できる
油絵具
透明感
光沢
色彩の深み
テンペラ
彩度と発色
細密性
ハッチングはテンペラ絵の具の役割であるが、一般的に、下層の油絵の具が半乾きのときにテンペラ絵の具で加筆するため、ハッチングの線が適度に弾かれて、極めて細くてシャープな線描が表現できるのである。これは混合テンペラメディウムがもつ、半水性の性質が作用することで見られる現象である。
いずれも不透明水彩である