ピクトリアリズム
絵画主義
real(本物、現実)は関係ない
断りがない限り、「写真が芸術を目指した運動」を指す
表記ゆれ
乾板写真が広く導入された後、1885年ころから流行した写真の潮流に与えられる名前である。20世紀の初期に最高潮に達して、モダニズム写真が広い範囲にわたって出現した後の1914年以後急速に衰退した。
生まれたばかりの写真は「記録手段」として認知されていた
絵画のうち、一種の記録手段である肖像画を多少置き換えた
肖像というアイテムの外側に要因がある
「肖像を残したい」は絵画でなくても満たせた
現実の記録ではなく、芸術を目指して、絵画から様式を取り入れた
従来の絵画からの借用ではなく、写真の特性に基づく独自の表現に変化していった
ピクトリアリズム写真の例
ピクトリアリズムは、写真を単なる記録手段ではなく、絵画のように芸術的な表現手法として発展させようとする運動でした。当時の写真界では、写真は科学的な再現ツールと見なされ、芸術としての評価はほとんど得られていませんでした。
1920年代に入るとストレートフォトグラフィ(純粋写真)が登場し、客観性やシャープな描写を重視する潮流が台頭しました。これはピクトリアリズムの「絵画的表現」に対する意図的な反動とも言えます。
今からおよそ160年前、「記憶をもった鏡」と呼ばれ、人々に驚きを持って迎えられた写真は、記録やポートレートとして主に用いられていました。しかし、19世紀後半になると、アマチュア写真家たちを中心に写真を絵画と同じように芸術的な位置づけをしようとする動きが見られ始めました。絵画に表現の範を求めたピクトリアリズム(絵画主義)と呼ばれる動向です。
本展は1930年前後に日本の写真史において盛んとなっていた「新興写真」に注目した展覧会です。「新興写真」とはドイツの「新即物主義(ノイエザッハリヒカイト)」やシュルレアリスムなどの影響をうけ、それまでのピクトリアリズム(絵画主義写真)とは異なり、カメラやレンズによる機械性を生かし、写真でしかできないような表現をめざした動向です。