3.1 パタン・ランゲージとは
※要約
3.1.1 言葉の用法
「パターン・ランゲージ(PL)」と「パターンランゲージ理論(PL理論)」の2つの表記を使い分ける。前者は具体的なメディア・ツールの側面、後者は運用方法や関連概念を含む包括的な研究領域を指す。
3.1.2 パターン・ランゲージ
PLは、C.Alexanderによるデザインの方法論である。環境は「パターン」の関係によってつくられており、パターンの記述方法とパターン同士を関係づけるルール・システムが「ランゲージ」として研究・実践された。一般的には1977年の"A Pattern Language"と1979年の"The Timeless Way of Building"の2冊がツールと理論のセットと見なされている。
3.1.3 パターンについて
「パターン」は環境の繰り返し発生する問題とその本質的解決を示したものである。独自の記述形式(課題、状況、解決など)で示される。1977版PLでは6項目(名称、写真、問題、解決など)に沿って記述されている。
3.1.4 ランゲージについて
PLはパターン同士の関係で全体が構成されるため、パターンの組み合わせ方が課題となった。初期のカスケード方式は生成力に課題があり、1977版PLで上位・下位パターンを記述する形式に改良されて柔軟性を持たせた。