腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約(第2版)第1版からの変更点(病理)
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nananana.icon 他(腎癌のぞく)の癌取扱い規約と異なり、金原出版でなく医学図書出版より出版された。図表などは流用されており、これまでの序文なども記載されている。
nananana.icon WHO(2016)、UICCにあわせて修正がなされている。WHO分類第4版によるが第5版が出版準備中(202111)
nananana.icon ゲノム診療用病理組織検体取扱い規定に準拠したと明記している。
nananana.icon 最初に改訂項目が列挙されている。
nananana.icon 改訂された部分を欄外にマーキングするなどの処置は本規約ではされていない。
nananana.icon 巻末資料にチェックリストと記載例がある。←第1版では別にPDFで提供されていた
膀胱生検
TURBT標本
腎盂癌手術
尿管癌手術
膀胱癌手術
腫瘍部位の膀胱頸部が抜けている(その他に入る?)
nananana.icon 筋層非浸潤癌の亜型の記載が強調された !超高リスクカテゴリーにvariant histologyが含まれるため必要
扁平上皮への分化、腺上皮への分化、栄養膜細胞への分化、肉腫様に関しては診断名とその割合を付記する
上記以外の亜型については組織像が優勢なら診断名として記載する
nananana.icon 尿道癌の事項が正式に採用された
nananana.icon 臨床編では腎盂・尿管・膀胱原発性癌および乳頭腫・尿道癌・尿膜管癌を対象とするとしているが、病理編では腫瘍や腫瘍様病変も含めて対象とするとしてあり、若干方針がぶれている
nananana.icon 尿細胞診としてパリシステムが採用された
肉眼形態が型→状に統一された
表面の形状および性状から大別するため、日本語表記が~型では無く~状に変更された
nananana.icon 第1版ではバラバラであった表記を型に統一し、第2版は状に統一することとなった
組織分類が一部変更された
組織型については第1版同様にWHO分類との比較表があるが、ただ上から順に並べただけでそれぞれの対応は記載されていない
非浸潤性平坦状尿路上皮腫瘍の尿路上皮異形成が分類から無くなった
nananana.icon 診断基準があいまいで、病理医が診断できず、臨床的に意義に乏しいと判断された
内反性乳頭腫→内反性尿路上皮乳頭腫になり、英語名に近づいた
尿路上皮癌,特殊型の表記が亜型に変更された
~型が省略された
variant が sub typeに変更された
リンパ腫様型/形質細胞様型 Lymphoma-like/ Plasmacyotoid variant が形質細胞様/印環細胞に変更された
未分化癌が無くなり、破骨細胞型巨細胞を伴う癌などを内包する低分化が追加された
脂肪細胞と明細胞の順番が入れ替わった
扁平上皮癌の特殊型→亜型:疣贅癌に変更された
カルチノイド、小細胞癌、大細胞癌が神経内分泌腫瘍として名称変更された
組織学的異型度の扱いが変更された
上皮内癌では記載しない
組織学的異型度について浸潤癌での評価方法が明記された
浸潤性尿路上皮癌は多くで高異型度
浸潤部の細胞異型で評価する
胞巣状を含めた亜型はすべて高異型度
3段階評価法は併記が義務付けて明記された
脈管侵襲
LVIxのxが小文字
Ly、Vのxが小文字
L、Vは領域横断的癌取扱い規約にならって大文字になった
TNM分類および病期分類に尿道癌が正式記載されるようになった
尿道癌の領域リンパ節がどこを指すのかは記載されていない
尿膜管癌の病期分類として、Sheldon分類、Mayo Clinic分類が参考として記載されている
T分類の変更点
膀胱癌のpTXのxが小文字
尿道癌pTXにおいて、pTis pdが削除され、puに統合された(接尾辞の区別が無くなった)
puに統合されたというか、pTisに統合された
pT4 の膀胱が膀胱または直腸に変更されている
領域(所属)リンパ節
所属→領域に変更された
骨盤内、鼠経リンパ節など説明が相変わらずわかりにくい
不必要な情報が併記されており簡潔でなく紛らわしい・文脈および日本語がおかしい
骨盤内、鼠径部リンパ節とそのうちの領域リンパ節の定義があいまい
UICCとの違いが本文中と付記の両方でされておりわかりにくい
結局、最後まで領域リンパ節がどこなのかわからない
尿道癌のpNXが正式?に記載された
判定に必要な領域リンパ節の記載はない
N分類
N3がUICC第8版に準じて削除された
全ての病理画像に(第1版より転載)が追記されている
新規病理画像として以下の7枚が追加された
印環細胞亜型
上皮内腺癌
尿膜管癌(非嚢胞性腺癌)×3
ミュラー管腫瘍、明細胞癌
悪性黒色腫
(参考)
腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約 第1版 (2011)
診断病理 2011,28(3) 腎孟・尿管・膀胱癌取扱い規約第1版の病理学的事項について
腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約 第2版 (2021)
病理と臨床 2021 Vol.39 No.12 速報解説!ここが変わった
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