Brunt分類
* 日内会誌 105:47~55,2016 NAFLD専門医への紹介のポイント * Seminar Liv. Dis., 21, 3~16(2001) Brunt, EM., et al. : NASH definition and pathology.
BruntらはNASH組織学的分類にGradingとStagingを導入している。
Gradingは3段階で評価し、①脂肪沈着、②肝細胞のballooning、③小葉内および門脈域内の炎症細胞浸潤の程度を評価項目として総合的に評価する。
Stagingは4段階で評価し、Stage1は小葉中心性線維化、Stage2はStage1+門脈域の線維化、Stage3はさらにbridging fibrosisが加わり、Stage4は肝硬変とする。
Bruntの分類
活動性(Grading) Steatosis Ballooning Inflammation
Grade1(mild) ~1/3 時々小葉中心性に 軽度
Grade2(moderate)1/3~2/3 小葉中心性に明らかに 中程度
Grade3(severe) 2/3~ 著明 高度
病期(Staging)
Stage1 小葉中心部の線維化
Stage2 stage1+門脈域の線維化
Stage3 bridging fibrosis
Stage4 肝硬変
https://gyazo.com/0d1fa98e990edf64868ebb643b27cfa2
nananana.icon テンプレートでは、小葉および門脈域の炎症細胞浸潤を検討し、gradeの高い方を採用することとしている。脂肪化と風船化は評価しない。以下を参照。
Brunt分類
nananana.icon NASH・NAFLD診断における評価基準のひとつ
脂肪化度と風船化肝細胞と小葉および門脈域の炎症細胞浸潤の4項目をざっくり3段階に分類する活動性(Grade)評価と線維化の程度を非段階的に4もしくは6項目に分類した病期(Stage)評価からなる
小葉の炎症細胞浸潤(巣状壊死の程度・個数)と線維化の評価基準として考えると、新犬山分類を補完することができる。
NASHの壊死・炎症のgrade分類
活動性(Grading) ざっくり評価基準
grade1(軽度)
脂肪肝(主として大滴性)33%以下
中心静脈周囲の軽度肝細胞風船状腫大
軽度までの小葉内炎症性細胞浸潤・門脈域炎症
線維化はごく軽度みるのみ
grade2(中等度)
脂肪肝(程度は不問)
中心静脈周囲の肝細胞風船状腫大が顕著
中心静脈周囲性の線維化を伴う小葉内好中球浸潤
軽度から中等度の小葉内、門脈域線維化
grade3(高度)
小葉全体に広がる脂肪肝
中心静脈周囲性の索状構造のみだれ
好中球浸潤を伴う肝細胞風船状腫大と軽度慢性炎症
軽度から中等度の門脈域炎症性細胞浸潤
! 各項目の重みづけが決まっていないため、総合的に判断することになっている。
nananana.icon 評価基準が4項目あり、どの項目を優先するかによりgradeは変わりうる。
病期(Staging) Stage 1を細分類する場合には6項目となる
Stage1 小葉中心部の線維化
Stage 1a
Stage 1b
Stage 1c
Stage2 stage1+門脈域の線維化
Stage3 bridging fibrosis
Stage4 肝硬変
! 小児や超肥満の場合は線維化が門脈域から始まることがあるため、新犬山分類の適用が困難な場合を補完しうる。
nananana.icon 新犬山分類同様に連続した分類基準ではない
Stage 1a→1b→2もしくはStage1c→2として病期が進行する
Stage 3と4を病理学的には明確に区別できない(肝生検では~ことがある)
評価項目
新犬山分類との対比
活動性(脂肪化・風船様変化・小葉内炎症・門脈域炎症)
nananana.icon 門脈域の評価は新犬山分類のほうがわかりやすい(併記するならいらない)
nananana.icon 小葉のspotty necrosisの数だけで評価しても十分
線維化
nananana.icon Stage1および2の評価基準は新犬山分類を補完する
nananana.icon 門脈域から線維化がはじまる病態を表現しうる
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