バディウ
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本論考の主題
民主主義は〜現代の政治・社会の支配的な紋章エンブレムであり続けている。紋章、つまり、象徴体系の不可侵の要素である。〜社会の真実に触れるためだけにでも、一つのアプリオリな演習として、この紋章を廃位させてみなければならない。 民主主義概念再考
「万人」といっても、私たちにあっては、この紋章をもとにしてしか言われないものなのだから。つまり「万人」は民主主義者なのである。これが、紋章の公理と呼びうるものである。 つまり民主主義というポリティクスのもとで「万人」という語のシニフィエが定まるのであって、言い換えれば万人自体が民主主義者なのである。だがこれ自体が誤謬だとバディウは語る
>私たちにとって大事なのは、世界 monde であって、「万人 tout le monde」ではない。世界は、まさにその現にある姿において、万人の世界ではない、、、、 この言明は民主主義と内部/外部を白日の元に晒す。万人を世界と、万人の世界と誤謬しているが、その万人という構造自体がある特定の内部でしかない。