サン=シモン
少なくとも10年のうちに、フランスの土地の価値を二倍にできます。そのためには未開拓地を、開墾し、湿地を干拓し、新しい道路を通し、現在ある道路を改善し、輸送を短縮するために必要なすべての港湾をこしらえ、航行にも灌漑にも利用できるすべての運河を作る必要性があります
現行キリスト教の問題点
15世紀以来教皇レオ十世とともに教会は、かつてイエスがそう教えたように、最貧民を擁護するために戦うということを止めてしまった。教会は世俗的権力を支え、もはや抵抗ではなく服従を説くようになった。 これがルターの批判と反乱を物語るものだったが宗教改革は不完全であり、それは批判的な側面にしか歩みを進めず、新しい宗教的・社会的組織を作り出さなかった為 そこで真髄を掴むべく教会制度を超えて源泉まで戻ろう!!キリスト教を純粋化させよう!!
新しいキリスト教の組織は、すべての人間は兄弟として振る舞うべしという原理から、精神的諸制度と同様に世俗的諸制度を導き出すであろう。それはどのような性質のものであれ、すべての制度をして、最も貧しい階級の福祉の増大を目指せるであろう
実行手段に対する具体的な言及
最貧困階級の生活をできるだけ速やかに改善するために最も都合の良い事態は、行うべき仕事がたくさんあって、しかもそれらの仕事が人間の知性を最大限に発展させるといった事態だろう。諸君はこの事態を作り出すことができる。今日ではわれわれの地球の大きさが知られているので、人類の所有地をできるだけ生産的にさせ、あらゆる点で住むのに最も快適にさせるために行うべき仕事の一般計画を、科学者、芸術家、および産業家に作らせなさい
社会ネットワークが有機的になればなるほど、循環するということ
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上記におけるどのような行動が所有地を生産的なものと成せるのか...に対して
サン=シモンの宗教的実践は、水、つまり貨幣の流通を滞りなく行うために、人体に観察される水路をフランスの国土に引くこと。これは国土にコミュニケーションと流通を促し、労働者の仕事を育成することに繋がる。(「産業体制論」にある通り) 新宗教とは、流通と労働の経済に基礎を置く社会組織〜全てが循環し、流通し、通過し、交流する真の地上の楽園〜流体の永遠の運動こそ新社会の状態なのだ。
サン=シモン主義者たちは地中海を、人為的ネットワークを土台とした世界的アソシアシオンの揺籠に仕立てる 現代文明を出産した母なる海こそ地中海であるという神話はサン=シモン、次いでサン=シモン主義者たちが決定的にその構築に一役買った
まず神の前では皆平等ということを道徳とし、分業が社会階層にとって変わる経済モデルとする。
さらに道徳と経済が人間間コミュニケーションと貨幣そして知識の循環のイデオロギーの中でもう一度融合する。
するとコミュニケーション・ネットワークによる日常的行動の合目的性、工場労働者達の経済的アソシアシオンによる社会的な合目的性、兄弟同士の宗教的交わりによる倫理的/宗教的な合目的性、これらの合目的性を統合する巨大な綜合の実施を可能とする。
つまり純粋宗教の基礎には流体(人間・知識・貨幣の、コミュニケーション・ネットワーク)の直接性、透過性、循環性である。