「知的生産」の定義
梅棹忠夫『知的生産の技術』p9
知的生産というのは、頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがら──情報──を、ひとにわかるかたちで提出すること
必要な要素
自分の頭を働かせる
何か新しい事柄(=情報)を提示する
他者が理解できる形に整える
含意
「物的でない」
つまり「ものづくりでない生産」に名前をつけたということ
「消費でない」
つまり「知的活動だが何かを生み出しているわけではないもの」と区別したということ
※まともな労働をしないで収入を得ることを「知的生産」とは言わない。(それは「不労所得」)
のらてつの中のイメージ
「自分の想像を大事にしようとする」ということ
Lab|知的生産を「自分の想像を大事にしようとすること」と言い換える
大事にできるかどうかはともかくとして大事にすることを試み続けるという意味で「大事にしようとする」
知的生産に「新しさ」は必須か
「新しい事柄」を「世界にとって新しい事柄」と考えると、ほとんど誰にも何もできなくなってしまう。
よって、「誰かにとって新しい事柄」を提示すること、そして世界にとって新しくないかもしれない代わりに、自分独自の視点を追究することを目指す。
つまり前提として自己を探求する、すなわち世界から自分を切り出すことが必要となる。
自己の探求とは、自分の中の内的世界を探検することであり、それを「自分の想像を大事にしようとする」と表現している。
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のらてつ版「新しい時代の知的生産」考