脳といしき
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メモ
対象に意識があるかどうか判断できるのか?
意識のハード・プロブレム : 物質である脳から、どのように個人的、主観的な意識経験が生まれるのか? ニューロンの軸索を伝わってきた電気信号は、シナプスを介して次のニューロンの樹状突起に伝えられる 電気信号が直接シナプスを超えるわけではない
1. 軸索の末端まで電気信号が伝わる
4. この神経伝達物質が次のニューロンの樹状突起にある受容体に結合することで信号が伝わる 意識はどこで生まれるのか?
脳の中で意識とのかかわりが深いと考えられているのは大脳皮質 脳はさまざまな領域で役割分担して情報を処理 : 脳の機能局在と呼ばれる ニューロンでの信号のやり取りが意識を生み出していると考えられている
眠っているとき意識はある?
睡眠の行動学的な定義には、「意識がない」 というものが含まれている 片山容一博士は、意識を 「覚醒している」 という意味と 「各感覚を統合して正常な認識ができる」 という部分に分けて考える 昏睡状態は覚醒しておらず、当然意識はないと考えられる 植物状態は、「覚醒している」 という意味では意識はあるとも言えるが、感覚を統合して正常な認識をするという意味での意識はない……かもしれない 2006 年、植物状態の患者でも意識はある可能性がある研究結果が示された
植物状態の患者に話しかけると、同じことを言われた健常者と同じように脳が働いていた
例えば左脳の視覚野を損傷すると、右半分の視野が失われる (半盲の状態) だが、意識としては見えてないものの場所を高い確率で指し示せる人もいる : 盲視 (見えていないのに見えている) 視覚情報の処理に別ルートがあり、それが無意識のうちに見えている状態を生み出している模様
意識にのぼる視野の処理 : 目の網膜 → 視床 → 視覚野 → 意識にのぼる 脳の活動のうち、意識にのぼるのは一部でしかないことを示す例
意識的な行動など存在しない?
CM が意志決定に与える影響
意識は、自分の行動を決定する自由意志と関係が深いと思われる CM が意志決定に影響を与えるとき、脳の被殻という部分が関係 物の価値判断をつかさどる場所
意識がニューロンの活動によって生み出されるならば、意識に対応するニューロンの活動があるはず : NCC 見えるもの (= 意識にのぼるもの) が切り替わる瞬間が、まさに意識が切り替わる瞬間
この現象を活用して、ヒトの顔に対する NCC は紡錘状回の一部 (FFA)、場所を感じさせる光景 (建物) に対する NCC は海馬傍回の一部 (PPA) であろうということがわかってきた 國吉康夫博士によると、意識が生まれるには身体を通して周囲の環境と相互作用しながら脳が発達していくことが不可欠 赤ちゃんロボットのシミュレーション : 寝返りやはいはいをするプログラムを組み込んでいなくても、自発的にそれが行われる (様々な感覚と運動が身体を通して相互に影響しあい、全体的な行動が発生し、自発的に維持されるのではないか)
人工知能に意識は作れる?
現在の人工知能には意識はないと考えられている : 情報は部分的にしか統合されていないため 人工知能に意識をつくるには、情報生成理論という理論が新たに必要になると考えられている