保守プロセス
参考文献
JIS X 0161:2008
SEC BOOKS 共通フレーム 2013
保守プロセスは、JIS X 0160 で定義される 5 つの主ライフサイクルプロセス (取得プロセス、供給プロセス、開発プロセス、運用プロセス、保守プロセス) のひとつ
nobuoka.icon JIS X 0160:2021 にはこの 5 つの主ライフサイクルプロセスの概念はないので、古い JIS X 0160 の版の話っぽい
保守プロセスとほかのプロセスの関係
取得プロセスと供給プロセスでは、合意や契約によって保守プロセスのプロセス実装アクティビティを開始できる
運用プロセスにおける修正依頼又は問題報告の提出により、保守プロセスを開始できる
保守プロセスは、開発プロセスを呼び出す
文書化、構成管理、品質保証、検証、妥当性確認、共同レビュー、監査及び問題解決の各支援プロセスが保守プロセスで使用される
共通フレーム 2013 の保守プロセスは、ISO/IEC 15288 の保守プロセスを特化したもの
JIS X 0161:2008 と互換性がある
納入されたシステム及びソフトウェア製品に対して、費用対効果が高い支援を提供することを目的とする
納入前の保守活動には、納入後の運用、支援可能性及び後方支援の決定の計画を含む
納入後の活動には、ソフトウェア修正、教育訓練、ヘルプデスクの運用のような運用支援を含む
保守は、是正保守だけでなく、完全化保守や予防保守、適応保守もある
保守プロセスは、問題解決プロセスから呼ばれることもある
成果
保守戦略が作成されている
既存システムの変更が、組織、運用、又はインターフェイスに及ぼす影響が識別されている
影響を受けるシステムの文書が必要に応じて更新されている
要件が損なわれていないことを示す関連テストを使用して、製品が開発されている
アップグレード版が顧客の環境に移行されている
修正が、影響を受ける全当事者に伝達されている
保守プロセスのアクティビティ
https://docs.google.com/drawings/d/e/2PACX-1vTrQShKSzN6XEH9wpvgmFQLHvyhEh8OBytWL-Q2mYYZCE4Aee_yrb2d369w0uguhWTB1Y5ujqeFyUNb/pub?w=792&h=469&ext=.png
▲ JIS X 0161:2008 の情報をもとに作成 (画像ソース)
プロセス開始の準備
保守に必要な成果物の引継ぎ (コード、設計文書など)
計画及び手続きの作成
問題管理手続きの確立 : 問題報告や修正依頼を受領、記録、追跡し、利用者にフィードバックを提供する手続き
問題が発生したときにはいつでも問題解決プロセスへ
修正作業の管理
既存システムへの修正を管理するための構成管理プロセス (ソフトウェア構成管理プロセス) を実施
保守のための文書作成
問題把握及び修正の分析
問題報告又は修正依頼の分析
問題の再現又は検証
修正実施の選択肢の用意
文書化 : 検証プロセス又は妥当性確認プロセスに従って検証や妥当性確認を行う
修正案の承認
修正の実施
分析と修正部分の決定
修正の実施 : テクニカルプロセスを実行
修正対象によっては、企画プロセス、要件定義プロセス、運用プロセスを利用できる
保守レビュー及び/又は受入れ
運用テスト及び移行の支援
運用テストの実施支援
移行の実施支援