SIer
システムインテグレーター
システムインテグレーション (SI) を行う業者のこと。
90 年代ごろに台頭してきた
それまではハードウェアからミドルウェアまで垂直統合で提供していた IT ベンダーに陰りが見え、データベースなら Oracle、というように、ソフトウェア専業のベンダーが出てきた → 複数ベンダーの組み合わせの必要
そこに登場したのが SIer
事業会社では対応しきれなくなったマルチベンダー構成のシステムを開発・運用するために生まれた
NTT から NTT データ通信 (現・NTT データ) が分離独立したり、シンクタンク部門だった野村総合研究所と野村コンピューターシステムが合併して現在の野村総合研究所 (NRI) としてインテグレーションビジネスを行うようになったのもこの時期 (1988 年)
コンピュータベンダーも、それまでの自社技術のみを提供するビジネスモデルから脱却し、他社製品も含めてソリューションとして納品する SI 事業を始めた
コンピュータ機器から周辺機器、ソフトウェアまで一括提供するという役割はそのまま
IBM が早期に事業転換を図り、日本でも富士通や日立製作所、NEC などが続いた
日本では 「メーカー系 SIer」 と呼ばれる
現在の SIer と呼ばれる企業の事業形態は、大きく製品販売とサービス提供の 2 つ
サービスの比重が大きい
製品販売において多くの日本企業がグローバルでの戦いに破れた → 日本の SIer はサービスの上流工程を事業の中核に置くように
参考文献
ソフトウェア・ファースト ― あらゆるビジネスを一変させる最強戦略